とある魔術の禁書目録(6)

とある魔術の禁書目録(インデックス)〈6〉 (電撃文庫)
とある魔術の禁書目録(インデックス)〈6〉 (電撃文庫)鎌池 和馬

メディアワークス 2005-07
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おすすめ平均 star
star8/31→9/1
starインデックスが役に立ってる?
star裏表紙の絵は読んで理解

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書いても書いても終わらないような気持ちになってきた「とある魔術の禁書目録」シリーズですが、やっと半分まで来ました。6巻でやっとインデックスの主役級の出番がやってきます。

6巻の見所はなんと言っても上条当麻の「全裸/半裸フラグ」体質の見事な開花、をあげることが出来ると思います。いや、脱いで出くわしてうはうはうは・・・といった感じです。6巻の感想でした。

・・・いえまだ終わりではないですけど、ともかくインデックスの主役回帰はまあめでたいことです。今回は噛みつきも冴え渡っておりますし、戦闘シーンでも活躍したりして、インデックスはおおよそ役たたず腹ぺこキャラから、お色気シーンにまで耐えてしかも闘える少女へとステップアップします。・・・本人が喜んでいるかどうかは分かりませんけど。
ついでに6巻の驚くべきところと言えば、5巻から作品内部の時間が1日しか経過していないと言うことです。ああ、当麻くん、君は一日おきに死にそうな目に遭っているのかね? ひょっとして、馬鹿なんじゃないのかね? といった所でしょうか。

6巻では表紙にもあるように、神裂火織以来の巨乳キャラ・風斬氷華が登場します。どのくらい巨乳かは6巻の表紙で確認出来ます。正直高校生クラスでは最強レベルの巨乳です。驚きの乳。いわば驚乳。まあなんでもいいですが。ちなみに5巻の後半でなんとなくどうでもいい扱いにされてしまっていた御坂美琴と、御坂の後輩・白井黒子も改めて再登場、結構にぎやかな展開です。
簡単に物語の導入を説明すると、8/31に大騒ぎした挙げ句やっと9/1をむかえた訳ですが、よくよく考えてみれば初めて学校に当麻が登校することになります。当然インデックスは置いてけぼりを食う訳ですが、お昼ご飯が無いことに気がついて当麻の学校へ(どんな理由だ)。そこで今回のヒロインとなる風斬氷華と出会い遊びに出かけたりするんですが、インデックスや当麻、風斬氷華を狙う魔導師が現れて・・・といった展開です。
5巻あたりからの微妙な変化ですが、当麻そのものが敵魔術師や超能力者に狙われる機会が増えてきつつあるのが6巻辺りからです。直接狙われなくとも、微妙に彼らの存在が「攻め込んでくる敵」にとっての「あらかじめ分かっている抵抗勢力」みたいなポジションになりつつあるという事だと思います。5巻でもそんな話がありましたが、外部から見ると「上条勢力」といったものが学園都市内にあって、それを敵が認知し始めた、という事になると思います。
それから結構インデックスが可愛い所を魅せてくれる話でもあります。普通に女の子らしくて可愛い所です。以下引用。

見れば、間近にある彼女の顔は大層怒っていたが、その目だけは泣きそうになっていた。インデックスは思い出の品を抱きしめるように、上条の頭に手を回す。

微妙に女の子しています。インデックスは別の巻でも可愛いですが、子供というより女の子らしい心配やら気遣いやらは結構初めてに近いのではないでしょうか。彼女もヒロインとして成長しているという事かもしれません。御坂、全く油断できる状況じゃないぞとか思ったりしました。そういえば学校ネタなので小萌先生の出番もあります。実は転入生として2巻に登場した姫神秋沙がちょろっと顔を出したりするんですが、本当にちょろっとです。姫神秋沙・・・うーんかわいそう。ファンの人はまだ我慢だ・・・!

まあこんな感じで6巻です。5巻に比べて遥かに読みやすい本に仕上がってます。キャラクター全員の書き込みも巻数が増えるに従って厚みが増しており、段々楽しさが増してくるのがこの6巻辺りからでしょうか。今回厚みが増すのはインデックスだったりします。魔術/超能力周りのうんちくも積もりに積もって凄い事になり始めている様な気がしますが、まあいいです。そんな本です。実際6巻まで読めれば、残りの既刊の本を読むのには困らないと思います。一人一人キャラが良くなってきて、キャラ小説としても十分楽しむに足る状態になって行くからです。
この6巻、単体で星4つ位はあげても良いです。普通に原点回帰的な話の作りで読みやすいですしね。