死神とチョコレート・パフェ

死神とチョコレート・パフェ (富士見ファンタジア文庫)
死神とチョコレート・パフェ (富士見ファンタジア文庫)花凰 神也

富士見書房 2006-09-20
売り上げランキング : 253358

おすすめ平均 star
star死神とチョコレート・パフェ
star良くも悪くも、ありがちかなぁ
star表紙買いでしたが

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ありらん? 結構面白かったよ?

ストーリー

主人公の少年・天倉神名(あまくらじんな)は金にうるさい高校生。今日も今日とて「皆勤賞」を取るともらえる「図書券(後で現金に換える予定)」欲しさにあらゆるものをぶっちぎって学校へ登校する。そう、道ばたで美少女が泣いていて、そしてその娘と視線が会おうとも・・・完全にスルー! しかしその娘も(なぜか)負けてはいなかった! がっしりと彼を捕まえる。
「無視ですか!? 女の子が道端で泣いていて素通り!?」
全体的にコメディタッチでお送りする変な死神とそれに巻き込まれる主人公のかなりアホらしいお話の1巻です。

キャラが程よくたってるな

話のオープニングは微妙にシリアスなスタートなんですが、そんなものを微塵も感じさせない程バカチン指数を上げて本編は進行します。とにかく主人公は命を狙われており、女の子・ナギは死神(初任務)で、主人公の命の回収に失敗するとチョコレート・パフェにされる運命だと言う事なのだが、シリアスになっても不思議は無い感じではあるのだが一向にその方向に行かない所が小気味良い。
ついでに言えば人格を持った死神の鎌(おっさんぽく喋る)のかなり適当な扱われ方なんかも悪くない。死神の鎌のはずなのに一度として鎌の姿にしてもらった事が無く、表紙イラストの通りスプーンにされている。スプーンで魂が刈り取れるのかというと甚だ疑問だけど、まあ、いいのか? それでいいのか? という疑問を感じなくもないが(というか作品の方向性がこのネタだけで確定しているけど)、それがまあ、いいんだね。

お子様でも安心して食べられます

うんうん、笑いあり、ちょっと涙あり、ちょっとシリアスあり、可愛い女の子ありと、十代の少年少女が読むにはちょうど良い作品かもしれないですね。・・・私は三十過ぎのオッサンですけど? 何か?
ココが見所! というポイントは特に思い当たらない感じではあるんだけど、全体が程よくまとまっている感じがするし、違和感無く最後まで読めてしまった。まあ予想通りの展開であっと驚くタメゴロー的なものは何にも無いと言えば無いんだけど、その分安心して読めるといいますか、水戸黄門的と言いますかね。あー、この時間帯だから印籠出るね、ほら出たね。見たいな。

星?

3つですねえ。
しかしこれ以上設定を凝ったり、キャラ萌えを増やそうとしたりすると何となくバランスが崩れそうな気もする微妙な作品ですね。間違ってもシリアスな方向には進んではいけない類いの本でしょう。魅力がきっと激減すると思います。
イラスト? 丁寧な仕事していると思いますよ? 上手ヘタの類いは今イチ分からない私ですが、適度に抑えていて、適度にロリっぽくて。ロリは関係ないか・・・。