死神とチョコレート・パフェ(2)

死神とチョコレート・パフェ〈2〉 (富士見ファンタジア文庫)
死神とチョコレート・パフェ〈2〉 (富士見ファンタジア文庫)花凰 神也

富士見書房 2006-11
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うん、無難な出来ですね。

ストーリー

主人公の少年・天倉神名(あまくらじんな)は金にうるさい高校生。なんだかんだで前回の奮闘の結果、魂も取られず、ナギがチョコレート・パフェに変えられる事もなく上手くやり過ごしたのち、ナギはなぜか神名の「通い妻」状態で食事を作りに来たりしている関係になっていたが(間違っても恋人関係ではないのだが)、今回死神の上司から新たな任務が与えられてしまうのだった。ソウル・イレギュラーとなっている人間の魂を取ってこいという内容だったが、それは同級生で大金持ちのお嬢様・深瀬沙耶架だった! 取って来れない場合は神名とナギの二人がチョコパフェにされるという! やはり無茶苦茶な内容でお送りするアクションコメディの第二弾。
しかし、やっぱり緊張感がないなあ・・・。

なんで通い妻?

ナギが神名の家に料理を作りに来ていたりするんですが、その際の料理の描写がスゴいですね。ちなみにお嬢様の深瀬の料理(専用シェフ/一食一万五千円)を神名がこき下ろすシーンがあるんですが、その辺りの描写が実に笑えます(ちなみに壊れているのは神名の味覚)。
しかしですね、みそ汁にドリアンが入っている料理を「最高にうまい食い物」といって憚らない神名のその味覚もそうですが、自分の食べ物として人に作ってもらった料理にケチをつけないその姿勢は男として非常に評価したいですねえ。
ちなみに彼女に料理を作ってもらって「母ちゃんの作った〜の方がウマいよ」と評して大喧嘩になったカップルを知っています。美味しければ一番ですが、不味くても人が頑張って作ったと思われる料理は「黙ってウマいと言って」食べましょう。・・・ちなみに明らかな手抜き料理の場合は別よ?

またパフェにされるのか!?

今回もまたチョコパフェの危機ですが、相変わらず緊張感がないですね。これはそれが正しい姿の本なので、間違いではありません、シリアスになってはいけない本です。ちなみに今回、神名は変なフラグを立ててしまいますが、そりゃフラグも立つでしょうね。良い男だと思いますよ、彼は。まあ色気より金(というか貯蓄)で、大金より小銭にうるさいみみっちいタイプですけどね。
しかしまあ今後彼女がどんな風に関わってくるのか興味があります。

やっぱり

星の数は3つですねえ。
良いんじゃないですか。新キャラの女の子は出てきますけど、無理無理萌え路線に走ろうとする訳でもなく、イチャイチャのお色気路線に走るでもなく、いつまでも中庸な感じが読んでいて悪くないです。
イラストも前回と同じような感じでしょうか。特に悪いとかの印象は受けなかったですけど、もうちょっとキャラのアップ系のイラストの割合を減らしてくれると個人的には好み。