我が家のお稲荷さま(3)(4)

我が家のお稲荷さま。〈3〉 (電撃文庫)
我が家のお稲荷さま。〈3〉 (電撃文庫)柴村 仁

メディアワークス 2004-10
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おすすめ平均 star
starうむむむむむむむ……
starほのぼの系が好きな人には。
starお稲荷3

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我が家のお稲荷さま。〈4〉 (電撃文庫)
我が家のお稲荷さま。〈4〉 (電撃文庫)柴村 仁

メディアワークス 2005-04
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おすすめ平均 star
star切なく優しい『狐4』
star後編、かな
starシ、シリアスだ……

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やべえ・・・一気読みモードに入って来た・・・なんか、キタねこれは。キタキタ!
主人公の性別すらあやふやなのに、なぜだ!? なんか変な道に足を踏み入れつつあるのか!?
ちなみに3、4巻は続き物なので一気買いが吉ですよ〜。

ストーリー

とにかく大妖狐の空幻(クーちゃん)は散歩したり文化祭に行ったり美味しいものを食べたりプールに行きたがったりしっぽが意外にもふもふしていて日々をいい加減に(きっと人の知らない所で真面目に)暮らしている。
その辺りは高上兄弟(昇/透)も全く同じで、昇(天然:今がモテ期:佐倉が可哀想だからモノにしたれ:三槌家の現当主)、透(天然:今は対妖怪モテ期:能力は高いけど有効活用してない)の二人も相変わらず。
この二人にさらに護り女のコウ(5円と50円の区別が付く様になった知性派:陰陽道の方面の能力は水:いつも巫女装束の勘違いニンジャ)を加えると現高上家全メンバーとなる(父ちゃんもいるよ!)。
加えて、コンビニ経営中の恵比寿(土地の神様だが土地よりコンビニの利益が気になる)、恵比寿の狛犬(チャーハン食べで任務失敗)、隣町の神様の六瓢(むびょう:透がけっこうお気に入り)などなど、今日も楽しく妖怪ライフを送っていた高上家(透あて)にある届け物が届いた。
・・・人間だった。

この作者ってば

一冊の中のどの場面でどれだけキャラクターを配置するのか考えながら書いているのかなあ。読んでいて思うのだけど、昇/透兄弟にしても、クーちゃんにしても、コウにしても、恵比寿やら佐倉やらにしても大体等しく活躍の機会があるんだよね。
いわゆる「とある魔術の禁書目録」みたいに「主人公級なのに出てこない・・・」という事が無くて、ちゃんと登場の機会を作ってくれる所が嬉しかったり。
その反面「一冊辺りのページ数/キャラクター数=一人あたりの各キャラの登場時間」になるので(もちろん主役端役の違いはあるけど)、どうしても一人当たりの描写は減少傾向にあって足りなくなる。だから1巻ではかなり特殊な性格をした「コウ」以外のキャラ描写が「正直弱い」と思ったのだけど、その辺りの弱点が巻数を重ねる毎に減って行って、この3、4巻あたりだととても良い感じになりつつある。
もっと沢山ページあげて沢山書けば良いんじゃないかとか思わんでもないけど、そうすると多分「E.a.G.」みたく登場キャラの数も増やしてしまいそうな気がする作者だな・・・どうにかならんものか。

まあとにかく

今回は「鬼」がらみのお話です。宅急便で届いた人間は「真っ白な少女」でした。見た目そのまんま「シロちゃん」と名付けられて(本当に犬扱いだなあ・・・)、何故か透にもの凄く懐くので、そのまま透が世話する事になるんですが、それがトラブルの元となってやっぱり今回もアッチで電撃、コッチで爆発となります。透的に何となく大喜びです。妹が出来た様な気持ち——だったのかも知れませんね。

でもま・・・

星4つ。
全体的にはちょっと切ないロマンスの話になっていたかな・・・味わい深いというか・・・。幾つかの勢力が入り乱れて状況を作り出して行く事になって行くのだけど、今回一番可哀想だったのが・・・うーん、誰かな・・・。
あ、いつも通り佐倉さん(昇に片思い中)はやっぱり不幸な感じです。うーん、そろそろ報われてもいいような気がするなあ・・・。

超余談

作品中にPCを触っているシーンで「NXパッドを少しばかり操作する。」なんて描写がありますけど、これはNECのノートPCのWindowsのデバイスマネージャでだけ確認出来る名称です。つまり作者が参考にしたPCはNEC製という事になりますね(多分執筆に使っているPCじゃなかろうか)。
通常は「タッチパッド」とか「スライドパッド」という呼び方の方が一般的です。まあ、メーカー毎に微妙に呼び方が違ったりするんですけどね・・・本当にどうでもいい話ですな・・・。