鋼殻のレギオス(2)サイレント・トーク
鋼殻のレギオス(2) サイレント・トーク (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 雨木シュウスケ,深遊
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2006/05/20
- メディア: 文庫
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ストーリー
<自律型移動都市>レギオスの一つである学園都市ツェルニにレイフォンが訪れて学生として暮らし始め、しばらくが過ぎた。彼の所属する第17小隊は、「天剣授受者」であるレイフォンを加えながらも、模擬戦での負けを喫していた。
それを境に小隊長のニーナの様子がおかしくなる。レイフォンとの関係もおかしくなれば、やたら疲れていたり、顔を合わせなかったり・・・。肉体的、というより精神的な疲労にぐったりとくるレイフォンだったが・・・。
そしてそれと平行する様にレイフォンの元に怪しげな剣のテストの依頼がやってくる。それは新たなる戦いの幕開けでもあった。
今回は一つ目はニーナの話かな
レイフォンの実力を垣間みる事になってしまったニーナが、彼との差に悩む話といっていいのかもしれません。ニーナはニーナでやり手なのですが、どう考えてもレイフォンに追いつけない。個人技だけではなく、彼を擁しながらも小隊での戦いに負けてしまう。なら、強さとは一体なんなのか? ニーナの悩みはドロドロとしたタール常になって、まあ辺りを巻き込みつつ回転する訳ですが・・・まあ誰でもそうなるかな。真面目な奴なら・・・って感じでしょうか。
今回の二つ目は手紙の話かな
レイフォンがリーリンと手紙のやり取りをしているのは前巻を読んだ読者ならもちろんご存知だと思いますが、今回は新たに送られて来たリーリンからの手紙が「何故か」別の人の所に届いてしまった事で、どうもきな臭い匂いが漂いだします。・・・ラヴの。
とにかく、どう考えてもレイフォンに気がある某少女、何を考えているか分からない某少女、一体何を追い込んでいるんだ某少女・・・と「なぜか読まれてはいけないんじゃまいか!?」と思われる女性の手をこの手紙が点々としてしまう事でなにやら非常にきな臭い状況に。・・・まあレイフォンが悪い訳ではないのですが。
キャラクターも安定
各キャラクターに割り振られた役割があると思うんだけど、それを時々逸脱したり、上手く抑えて描写したりしてキャラクターの骨格を失う事なく上手く使い分けている感じが悪く無いですね。まあレイフォンの超人戦闘力が多少気になると言えば気になりますが、まあ話の味付けって感じに上手くオトしているので、意外とすっきりしているかな。