大久保町は燃えているか

大久保町は燃えているか (ハヤカワ文庫JA)

大久保町は燃えているか (ハヤカワ文庫JA)

ストーリー

大久保町シリーズのまあ2作目にあたるのがこの作品な訳だけども、タイトルは有名な映画「パリは燃えているか」からもじった事だけは間違いない。サクラ大戦よりも先に発売されている本だからしてそれだけは間違いない。
で。
やっぱり話の舞台となるのは関西の大久保町な訳だけども、主人公の堀田幸平が取り立ての自動車免許で高速を走らせて大久保町を訪れるところからスタートする訳ですが、

『ここより地雷原』

の看板より向こうに行ったとたんに車の下で地雷が爆発してなし崩し的に変な騒動に巻き込まれる訳です。
はい、ここまで読んで、

「1巻のアメリカ西部の町っぽい大久保町はどこいったんですか?」

とか思った人はよーく思い出してみて下さい。1巻の時からこうだったよ?ほら、大久保町は1巻の時からナチスの占領下の町だったよね?だから地雷原の一つや二つあってもおかしく無いよね?ね?そうそう、そうだよナチスだったねそうだねそうだね。
パラレルワールドとか難しい単語を使って理解してはいけません。つまりそういう話です。

キャラですけど

主人公の堀田幸平君はまあこのシリーズにありがちな巻き込まれ体質でもってナチスに捕まった挙げ句、レジスタンスに助けられたりしてへんな事になって行く訳ですが、今回もやっぱりヒロインは可愛いのです。坂元鮎ちゃんですね。ポニーテールで、ちょいツンで、もふもふとしたセーター姿でイラストにされている女の子ですね。とりあえずひとしきりポニーテールとちょいツンという単語でハァハァしたら、先に進みましょう。

良く分かりませんが

同じ名前で同じような行動をする同じようなキャラクターが出てくるのが特徴の大久保町シリーズです。ただし端役のみ。代表的な所だと、河合とか名無しの看護婦軍団(一番怖い)というキャラ集団ですね。
とにかく不条理・・・というよりはやっぱり馬鹿なんだな。本当に馬鹿な話なんだコレ。もうどうしたら良いんだこんな本。真面目に解説というか感想を書く事が可能な本なのか? まあ一応すっごくベタな感じのボーイミーツガールな話でもあって、いい所は良いのでまあ、いいか。ちょっと燃えるし。

もう星の話にしちゃおう

星4つかな。
個人的には1巻の「大久保町の決闘」の方が好きだったけど、単純にどちらがどれだけ馬鹿な話かというと、そうだな・・・。
大久保町の決闘89馬鹿
「大久保町は燃えているか」80馬鹿
位の差かも。ただし偏差値的には50で平均なので、このシリーズが如何に馬鹿なのかは理解してもらえると思う。

ちなみにね

ラストの描写が終わったあとにイラストレーターの此路あゆみ氏によるイラストが映画のエンドロール的に連続で挟まれて、登場人物の「その後」が写真みたいに描かれたり、文章で記されたラストシーンあとの一瞬の風景が描写されたりするんですね。
これ実は1巻でも同じ事やってるんですけど、コレがいいんだな!想像力がかき立てられて!もう完全にこれは発想の勝利って感じです。1冊完結型の作品でしか出来ない技ですけどね。

感想リンク

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