カレイドスコープのむこうがわ
カレイドスコープのむこうがわ (電撃文庫 (1404)) | |
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ストーリー
主人公の少年・神田通弘(かんだみちひろ)は中学三年の受験生。なんというかぽやぽやした性格で「僕はあたまがよくないんだ」と自分で言ってしまうようななんともほんわかとしたキャラクター。特に変化の無かった彼の受験生生活は、一個のチョコレートと、一つの出会いで変化して行く。
「義理じゃないけど、チョコいる?」
と同級生の井上志帆(いのうえしほ)からはチョコが。
「お前は同調者だ。あたしの仕事に協力しな」
と謎の「祓い師」門倉淑乃(かどくらよしの)からは訳の分からない幽霊退治の協力依頼(強制のようでもある)が。
まあそんな事が起こってから少し変わって行く通弘くんの日常と、その展開を描いたストーリー。
キャラの描写がいい感じ
- 主人公の神田通弘はなんというか鈍感とかそういった感じで括りきれる感じでもなく、かといってつんけんしている感じでもなく本当にほんわかとした感じが実にいい。「同調者」と呼ばれる「普通の人には見えないものが見える」という才能があるものの、だから特別日常から離脱している感じでもないし、いいですね。
- ヒロインの井上志帆は無茶苦茶な性格設定という感じでもなければ、普通な感じといいつつも個性がちゃんと出ている所が悪く無いです。というか普通に猛烈可愛い。こんな女の子、いいなあ・・・。
- 「祓い師」門倉淑乃も無茶苦茶な所があるものの、主人公のスポンジっぽい性格にとんがった所が吸収されて、違和感がないです・・・というか、抑えた感じの感情描写が想像する余地を残す結果となって、個人的にいい感じ。ツンデレ年上お姉さん?
- 門倉淑乃の使い魔という立場で出てくる和服ロリ・小夜(さや)も、単なる萌えキャラとかにしてないのもいいです。
・・・つまりどの角度から切ってみてもキャラ同士のやり取りに無理が無い感じがいいですね。
作品全体は短編の連作といった感じ。
色々な幽霊の出てくる話が一つ一つ語られて行く訳ですが、なんというかどの話もホノボノでしんみり、コメディのようなシリアスなような、不思議に優しい雰囲気が作品全体を覆っている感じです。個人的には第五話の「再会のしくみ」が一番お気に入りかな。しかしこれはあくまで「強いて言えば」という感じで、どのエピソードも悪く無いです。
結果としてですね
星4つかな。もうちょっとで個人的に5つ付けてもいい感じですけど、是非とも続編が読みたいですね。
という訳でこの作品が売れてくれる事をもの凄い勢いで祈ってみたりします。
イラストも結構好きな感じですね。口絵のカラーイラストはキャラ紹介をかねたものになっていますが、ここを見て購入を決めました。
感想リンク
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大手のまいじゃーさんでも評価高いですよ〜。ぜひ読みましょう。ぜひ!