私立!三十三間堂学院!(4)

私立!三十三間堂学院〈4〉 (電撃文庫)
私立!三十三間堂学院〈4〉 (電撃文庫)佐藤 ケイ

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青春しなくちゃ、マズいだろう、はーい!はーい!はい!
という感じの4巻ですか。意外に普通・・・じゃねー! 一人完全にヒットマンがいるじゃねーか!?

ストーリー

相変わらずの朴念仁主人公後白河法行(ごしらかわのりゆき)の友達100人計画の今回のターゲット(なんか殺しの相手みたいだな)は、内気で人との関わりを避ける傾向のある相楽佳耶(さがらかや)。今回後白河は偶然の結果彼女と全校登山大会でのペアに。
しかし彼女の方は「イベントには参加しない」と言い張っていた。なぜか?
超強力な雨女だからだ!
まさしくその超能力とも言える降雨能力でもって人から遠ざけられる結果となっていた相楽佳耶の閉じた心を後白河は開く事ができるのか?そして後白河からの積極的な接触を変な風に勘違いした爆裂生徒会長が今回、真剣でもって殺る気で迫る!・・・というストーリーか?

今回の主役は

山路あやですね。というかその広い交友関係をもって暗躍する姿が見事ですね。なんと言うか・・・末恐ろしいというか。
今回やっと人間関係図が口絵カラーに出てきまして、これでやっと何となく分かって来た所があるんですが、その分類がまた凄くて「生徒会」「寮生」「山路あや交友関係」という3つの枠で表現される辺りが彼女のコワいところで、その範囲の広い事広い事!芦原真奈と二人でマフィアの双璧って感じですね。

今回の馬鹿キング

生徒会長・五部浄里ですね。猪の勘違い大暴走とはこの事ですね。つーかその一本気な所が魅力と言えば魅力なんですけどね。しかし本当にコワい女だな〜! 一途というか・・・まあ実際に付き合ったら意外に幸せになれそうな気もしますけど。ただし・・・浮気しようものなら殺されますけどね!

しかしながら・・・

やっぱり真の馬鹿キングは後白河だなあ・・・自分の立場という物に相変わらず無頓着すぎると言うか。もうちょっと周りを見渡す余裕を持った方がいいとか思うんですけどね。まあ奴が馬鹿でないとこの話は成立しないんですがね。
というかここまで読んで思ったんですけど、この本ってラブコメというよりは、あくまで女の子の緻密に張り巡らせた独自ネットワークやら、笑顔の向こうにある勢力争いとか、色恋沙汰を挟んだ場合の容赦の無さとかの「エグエグ話」を楽しむ本なんですよね〜(今更気づいたのか!?)。なのであくまで後白河はオマケなんですね〜なんてしみじみ思ったり。

俺、この話にはまった?

星4つ。
今回も相変わらずのクオリティの高さで一気読みでしたね。しかしヒロインが誰だか分からない話だなー。一応、千住花音が物語最初に登場する女性だけど、今やほとんどそんなの意味ないし・・・ねえ?

感想リンク

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