刀語 第四話 薄刀・針

刀語 第四話 薄刀・針 (講談社BOX)

刀語 第四話 薄刀・針 (講談社BOX)

ストーリー

千刀・鎩を持ち主である敦賀迷彩との激闘の結果手に入れる事に成功した奇策師・とがめと、鑢七花(やすりしちか)の二人は、三本目の刀、千刀・鎩の入手を機会に尾張へと戻ろうとしていたのだが、実際には周防(出雲からさらに西)へと進んでいた。
なぜなら、最強の剣士と言われる錆白兵がやはり十ニ本の刀の蒐集に乗り出しているという情報を入手したためだ。とがめとしては最強と言われる錆白兵とあたるのはもう少し後にしたいと考えていたのだが、状況がそれを許さない。果たし状が届いたためだ――錆白兵から。かくして薄刀・針の所有者、錆白兵との最強決定戦が始まる。
また時を同じくして、真庭忍軍もとがめと七花の二人を危険視しつつあり、ある目的のために行動を開始していた。驚きの展開を迎える第4巻。
ネタバレ激しいからどうしたって続きを読むにしちゃうよ? まあそれでも大事なところは隠すけど、こんな感想なんか読む前に買って読めって感じですね。うんホント。

とがめヤバい

本当に一体何をするためにいるのか良く分からないとがめですが、まあ書かれない所で色々頑張ってはいるんでしょうけど、書かれるところがもうアレだ。もうヤバい。前巻のお姫様だっこも相当なモンだったけど、今回はもっと来たねこれ。

「……っていうか、鎖骨、鎖骨やばい。鎖骨よわい」
「?」
「だ、だから鎖骨から手を離せ。くてっとなる。くてっとなっちゃう。やめてやめてやめて。お願いだから」
「……?そんなに強く握ってないぞ。むしろ優しく撫でているくらいの気持ちだ」
「それがむしろまずい……や、やんやんやん」

期待していない方向からスッゴイのが来た!って感じでしょうか。本当に読者を萌え殺す気でこのシーン書いたろ。え?西尾よ?

七花は面白いね

自分は刀な訳で、とがめに所有されている刀な訳ですね。なので感情が無い本当の刀のようでありながら、しかし嫉妬をするのです。なにに? とがめが他の刀を褒める事に。流石は刀というべきでしょうか?

「気持ちはわかるが、おれの前で他の刀をそこまで褒めるな――錆がどれだけ最強なのか知らないが、虚刀流だって、一応は最強の剣術をうたってるんだ。おれにだってあんたの刀としての誇りがある。必要以上にその気位を刺激されちゃ困る」

こういう展開になるとは思わなかったな。今後の七花の成長も楽しみになってきました。

真庭忍軍どうしよう

今後の展開が読めたなんて3巻の感想で言ってゴメンナサイ。真庭忍軍を舐めてました。今回はスゴかったな。こういう展開になってくるとは全く思っていなかったから、完全に意表をつかれてしまって読了までもあっという間に感じるくらいでした。
まあ真庭忍軍よりもスゴかったものがあるけど、これは本書で楽しんでもらった方が良いでしょうね。

錆白兵

ネタバレといいつつも極力避けて通りましょう。これまでで一番の激闘だったことは間違いないですね。繰り出された技の数がその激闘の展開を物語ってくれます。

これはいい

星5つ。
完全に斜め上をいかれた感じ。予感くらいはあったけど、まさか・・・ってところですね。今回は真庭忍軍の想像以上の頑張りもあって、勢いがつくつく。見事でしたね。はやく次の話が読みたい!

感想リンク

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