GOSICKs(3) 秋の花の思い出

GOSICKs 3 (3) (富士見ミステリー文庫 38-12)
GOSICKs 3 (3) (富士見ミステリー文庫 38-12)桜庭 一樹  武田日向

富士見書房 2007-04
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おすすめ平均 star
star花と秋のひと時と
star束の間の休息
starちょっと一休み

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ああ・・・久しぶりに帰ってきましたね〜GOSICKが!今回の短編は一言で言えば、

「ぐじゃっ!」

再び。です。

ストーリー

ベルゼブブの頭蓋からやっとの事で聖マルグリット学園に帰って来たヴィクトリカ久城一弥。取りあえず穏やかな揺籃の日々が再び始まったのですが、ちょっと遠出したりした無理が出たのか、ヴィクトリカが風邪をひいてしまいます。
今回の短編集は風邪で臥せっているヴィクトリカの所に「花」にまつわる昔の話と、実際にその花を携えて、ヴィクトリカの元へと運ぶ一弥の物語。
柔らかい雰囲気がとても素晴らしい短編集です。

ところで

一番ほっとしたのがこの話の時間軸が長編の最新刊よりも先の時間だった事と、今後の本編に対してのある種の伏線となっている事です。これはある事実を示してくれます。つまり・・・
「作家・桜庭一樹がこの『GOSICK』シリーズを見放していない!」
という事を示しているのです!
新しく書いた作品がハードカバーで出たりとか、「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」がやっぱりハードカバーで再出版されたりとか今や作家としての大波に乗っているような状態ではないのかと思いますが、それでもこの「GOSICK」シリーズを続けてくれる気があるという事ですよね。これって。ああ、ああ!ビバ!桜庭一樹!今のペースで十分なので、今後も是非このシリーズを書き続けて欲しいです。

そういえば

「富士見ミステリーが富士見ファンタジアと一緒になるんでないか?」みたいな疑惑が最近あると思いますけど、私は「断固反対!」の人だったりします。何故かと言うと・・・
「富士見ファンタジアは富士見ミステリーに比べて表紙イラストが小さいから」
です!表から裏まで続く広い範囲を絵に使えるからこそ、イラストレーターの武田日向の美麗イラストを大きく楽しめる訳ですよ!これがたまらんのではないですか!この背表紙まで続くイラストがいいんですわいな!
・・・まあその、富士見ファンタジアが同じように背表紙までイラストを伸ばしてくれるって言うならまあ、良いですけど・・・今のままなら断固反対であります!

ちょっと心配なのが

短編集のタイトルが「春」「夏」「秋」と来ちゃってるって事ですかね。あと「冬」しか残ってないジャン!もっともっと死ぬ程短編集も書いて欲しいじゃんよ〜。と言う訳で、「冬」が出ちゃったら新しい何かを考えて短編を書いて欲しいなあとか思いますですハイ。

あれ?

ここまで来て本編に一切触れていない事に気がつきましたが、相変わらす楽しませてくれます。手を変え品を変えて、色々な方向から楽しませてくれますね。

総合

星5つです
もうここまで読んじゃっているし仕方がないかな・・・これは。
イラストはもう完全に武田日向氏のシンパなのでケチなぞ付けません。判官びいきと言われても仕方がないですが、口絵カラーの一枚目、白くてふわっふわでプクプクでちっこいヴィクトリカを見た瞬間に何もかもどうでも良くなりました。本当に何処かに壁紙落ちてないかなあ・・・。イラスト集とかあったら絶対買うのに・・・。