いぬかみっ!(7)
いぬかみっ!〈7〉 (電撃文庫) | |
有沢 まみず メディアワークス 2005-08 売り上げランキング : 105352 おすすめ平均 挿絵について… この巻の表紙はごきょうやです 期待できます Amazonで詳しく見る by G-Tools |
表紙は「いぬかみっ!」唯一(?)とも言える良心・ごきょうやです。白衣が基本の衣装で、イラストでは聴診器までつけてますから。
白衣フェチと聴診器フェチの皆様、さあ、エサの時間だよ〜!
ストーリー
犬神使いの川平啓太は犬神使いとして頑張っているようないないような感じで日々を過ごしているのですが、あまり暮らしぶりは良くないというか、ぶっちゃけ悪かった。しかしその反面、ようこには一方的(?)に愛されていたりする訳ですが。
変態大魔導師・赤道斎をなんとか一度退けたは良いものの、ようこは中途半端な変化が解けないままだったりして、そのままなだれ込んでいるこの第7巻。ようこの変化は解けるのか!? というかようこの<オトサン>の匂いが強まる緊迫の展開に。
マイライフ・アズ・ア・フォックス
山に籠っている犬神たちの所に最新の電気製品・テレビがやってきた!
「皆さん、こんばんは、ニュースの時間です」
犬神たちが慌てたように一斉にぺこりと礼を返した。
「こんばんわ!」
おーい、この可愛いわんこ連中をどうにかしてくれ。変に萌えるから。
ダンス・ウィズ・キャット
住処を失った(「ケイタハウス・崩壊」)啓太とようこが身をやつしたのが渡り猫の留吉達の本拠地だったりした。
鰹節とマタタビも用意するにゃ。
にゃ〜。
おーい、この可愛いにゃんこ連中もどうにかしてくれ。俺はどっちもいけるんだ。
とにかく啓太はここでようこの変化が解けないかどうか「お猫さま」とやらにお願いをしたりする訳ですが・・・。ちなみに「お猫さま」との会話は猫語が使われます。猫語を話すのは色々なジェスチャーを交えての言語らしいですが、啓太はこれに初挑戦。
「”僕の頭は限りなく膨らんでいく。ポケットには綱取りの夢と便座がいっぱい”って意味になっちゃったんだよ?」
間違うととんでもない意味になりますな! ちなみに啓太、やっぱりろくでもないメにあいます。
ファインディング・ケイタ
啓太を探し求めるともはねのお話。啓太のいろんな話が間接的に語られます。はけの啓太に対する評が興味深いですね。
「薫様はですね、まるで人に対するように人外のものと接するのです」
「それに対して啓太様はいつもモノノケに接するように人と対するものですから、秩序や形式を重んじる存在には受けが悪いのですよ」
ザ・アウトサイダーって感じですな。
ナイトメア・クリスマス
またしても姿を現した変態大魔導師・赤道斎と、「萌えに全てを捧げたもの」川原崎の登場する話です。ちょいシリアス風味だけど緊張感はゼロだな! 変態しか出ないような話だしな!
そうは言ってもようこが啓太に対して秘密にしていた「ある事」を打ち明ける事になる大事な話でもありますが・・・赤道斎が相変わらずちんこ丸出しなのでどうもな〜。・・・ちんこだけいつも出している大魔導師ってやっぱり凄い。男はこうありたいね。
ナイトメア・アフター・クリスマス
暗躍する赤道斎と某人物。
うひひひひ、怖いですね。(多分)愛って怖いですね。ようこと啓太の関係を見ていても思いますけどね。愛って怖いよ? だから大丈夫、僕はさみしくないよ? ウソだけど。
ライアー、ライアー、ライアー
重なる嘘、うそ、ウソ。
なーんだが暗雲の立ちこめる展開ですね。とにかく約一名の黒くなりつつある人がミョーな気配を発散しておりますので、低気圧接近中とでもいえば良いんでしょうねえ。絶賛伏線作成中って感じです。
それとラストではあの人の秘密の一端がついに明かされますね。ああ、既に完結している作品で良かった、としみじみ思う今日この頃。
総合
星4つ。
個人的にはこういうお馬鹿なノリはきらいじゃないなあ。
短編集のような作りになっていますが、ちゃんとそれぞれの話はリンクしてますしね。本のラストの方についている「ともはね絵日記」もかなりポイントが高いです。ええ、ラストの1ページが無ければな!