バカとテストと召喚獣(3)
バカとテストと召喚獣3 (ファミ通文庫 い 3-1-3) | |
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本編の感想に入る前にファミ通文庫編集部と作者、そしてイラストレーターに一言言っておかなければならない。
なぜ霧島翔子が表紙なんだ!? 順番から言って秀吉だろ!? そこ間違っちゃダメだろ!? なんで!? ねえ、なんでなのッ!?
全国一千万の秀吉ファンの声を大便*1した辺りで、本編の紹介です。
ストーリー
今更必要なのかどうか疑問を感じなくもないが、とにかく文月学園はテストの点数に応じて強さの決まる召喚獣を呼び出せる謎のシステムありきの学園であり、そして学力によってA〜Fクラス分けが行われるという完全なる疑似カースト制によって運営されている。
そして主人公たる代表バカ・吉井明久は見事なまでにFクラスに所属しているバカのニュータイプである。
この物語は、主人公・吉井明久の名誉(元々無い)と、クラスメイトの坂本雄二の未来(もう確定している)を取り返すべく、学力強化合宿において女風呂を覗こうという誇りある戦いの一部始終を記録したどうでもいい話である。
キャラクター
2巻で勢いをちょっと失った様な気がしないでも無かったですが、帰ってきました。戦士達が。
吉井明久
まさにバカ筆頭。しかもダタの馬鹿ではなく、行動力を備えた最悪な種類の馬鹿。
この度、ついに【名詞】Akihisaがバカの意として辞書に載った。
この前受けた化学のテストか。アレはあともうちょっとだったんだよね。惜しかったよなあ……。あとたったの1点。そう、確かあと1点で——
「あと1点で、二桁だったと思う」
「先に行ってろ生ゴミ」
もはやこの学園に赤点とかそういった概念が存在しない事が明白な点数と言えるでしょうか。
しかし侮れん事に美形女子二人に想いを寄せられるふざけた野郎なのだが、昆虫並みにしか存在しない脳みそ*2によって何一つとして理解していません。
姫路瑞希
元々は体調不良のせいでテストの点数が悪く、結果Fクラスに来てしまった可愛く胸もおおきな完璧女子であるのだが、最近なにやらFクラスの面々にマズい方向で影響を受け始めている。
積極性に磨きがかかり、石抱きなどの拷問のバリエーションが増えた事は喜ぶべきか、あるいは泣く所なのか。
「うむ、姫路に質問なのじゃが、明久のメイド服姿の写真があったらどう思うかのう?」
「もしそんな写真があったら——とりあえず、スキャナーを買います」
「へ? スキャナー? なんで?」
「そうしないと、明久君の魅力を全世界にWEBで発信できないじゃないですか……」
・・・そろそろAクラスに戻らないと二度と帰って来れなくなりそうな気配がしつつありますね。ちなみに料理の才能は即死魔法系。
坂本雄二&霧島翔子
霧島翔子にとってはこの二人は既に夫妻なのだが、坂本雄二にとっては負債であるという、非常に困った状態にある関係。
霧島翔子は既に二人の子供の名前を決めており、後はいつ坂本に結婚のための挨拶をさせるかという状況になりつつあり、外堀はもう完全に埋まっている感じではあるが、今作においてさらに恐るべき事態が判明する。
「——俺の部屋が用意されていたんだ」
どこに用意されていたかは推して知るべし。
ちなみに霧島翔子はこの合宿で既成事実どころか子供を作る気満々であることをここに明記しておく。
島田美波
とにかく胸が全くと言っていい程ないのが致命的かつ、何かと暴力に訴える所があるものの、何故か主人公の明久に想いを寄せる困ったちゃん。
時々殺意の波動らしきものが出ているらしく、即座に明久を惨殺する事が可能な戦力と、意外や意外な程の乙女的思考を持っている少女であるが、胸はない。
「あのね、その……。勇気を出して言うけどね……。そのシューマイなんだけど、実は、アキに食べてもらおうと思ってね——」
「ん? なに?(もぐもく)」
「——二つに一つは辛子を入れてみたの」
迷走する愛は一体どこに向かっているのか、最早本人にも分かるまい! 分かるまいて!
・・・まとにかく今回はもの凄い行動に出てくれますので、次の巻で台風の目になってくれそうな貧乳です。
木下秀吉
まず最初に言っておかなければならない事は、この木下秀吉の性別は男でも女でもなく「秀吉」であるという事。
ちなみに明久は将来の奥さん候補に秀吉を入れているらしい。まあ気持ちは分からんでも無い・・・というか、学校全体が既に彼を性別・秀吉と見なしている。
〜合宿所での入浴について〜
・男子ABC…20:00〜21:00 (大浴場)
・男子DEF…21:0022:00 (大浴場)
・女子ABC…20:00〜21:00 (大浴場)
・女子DEF…21:0022:00 (大浴場)
・Fクラス木下秀吉…20:00〜21:00 (個室風呂4)
「どうしてワシだけが個室風呂なのじゃ!?」
恐らく作中において、セクシーショットを取らせたら姫路瑞希と同じだけの男子を虜にすることは間違いないと思われる。内面的には一番の常識人の様なのだが、もはや何もかも遅すぎる感じ。
土屋康太
「ムッツリーニ」である。他に何か付け足す必要などないような気もするが、一応説明しよう。
性の伝道者、あるいは性を極めんとするものとして男子の畏怖を一身に受ける変態。
今回も暗がりで/じめじめした所で/影に隠れて/電子機器を駆使して/大活躍してくれます。合宿なので当然カメラ持参で、夜は寝ないで大撮影大会(ただし一人で)という状況になっている模様。
もはや彼に追随できるムッツリは存在しない——! というか何故「ムッツリ」なのかというと、一応その性方面の飽くなき探究心を人に気取られぬようにしている(つもり)のためらしい。
帰って来た馬鹿
2巻で星を一個減らした私ですが、この3巻の方が面白いです。勢いが帰って来た感じ。
合間に挟まれるおなじみの「バカテスト」も、新しく趣向をこらした感じが滲み出ており、作者の人の苦労が忍ばれるというか、髪の毛がこのために少し抜けたりしなかっただろうか? と思ったりすると(恐らく)同じ男性として同情の意を禁じ得ない。