ひぐらしのなく頃に 第一話〜鬼隠し編〜（下）

ひぐらしのなく頃に 第一話~鬼隠し編~(下) (講談社BOX)

上巻と

この下巻は全く雰囲気が違いますね。上巻の適当なお遊びムードがな〜んか妙にイヤな感情を刺激するなあとか思っていたんですが、この下巻では全くそのような事がありませんでした。
上巻の仲間たちの雰囲気は理解出来ないけど、この下巻を取り巻く空気は理解出来るから・・・かな？　なんでかは知らないけど。
一応ある程度のネタバレを本文内に含むと思うので、未読とか、ひぐらしを全く体験した事がないって人は読み進めるのを注意してねん。

一応

っていうか・・・ミステリの扱いになるんだよね？
私はミステリに向いた脳みそをしていないので犯人がどうとか、トリックがどうとかが全く分かりませんでした。
というか、ホラーなら「鬼隠し」が起きる理由に「超自然的な何か」とか「科学的に立証不可能な何か」とかが出てきてしまうので、もうトリックやら犯人やらを想像するだけ無駄な訳ですが、ミステリだった場合は違いますよね。
で、この「ひぐらし」はホラー要素を満載に詰め込んで読者のミスリードを誘いまくるタイプのミステリなのかなとか思いました。そのへん証拠はないけど・・・違うかなあ？

後半に

なれば成る程恐怖の味付けをした描写が増えて、しかもそれが「ビビってる本人視点」で語られるもんだからもはや事実は事実で無くなってしまってもう何がなんだか・・・。
もし第三者視点でこの話が書かれていたら、全く違う情景がそこにあるのかな・・・なんて思いました。特に竜宮レナとか、その周辺。だって笑ってばっかりで意味が分からないんだもん。だから怖いとも言えるけど。まさかり担いだ金太郎（ただしバーサク状態）なのか、理由が分かっているからこそ心配でなんとかしてあげないと危険だ（でもなぜか高笑いする善意の友人）なのかが全く区別がつかん。
つーか、この話の登場人物って、後半はみんな異常に怖がってるか／何かに後悔しているか／申し訳ない気持ちでいっぱいか、のどれかなんじゃないですかね。
けど、やっぱり分からん。ゲームの方は解答編とかがあるんでしたっけ？　そら欲しくなる理由は分かりますね。このままだと居心地が悪い悪い！

よく分からなかった

といえば、なんで逃げ出さなかったのかなあ・・・とかその位でしょうか。
あと、時代背景の事を考えると殺害方法は恐らく「暗示」とか「催眠」系の何かなのかな・・・なんて思いましたね。首を絞められ続けていたのかなあ・・・？　あるいはもの凄く痒かったとか？　じゃないとひっかき続ける理由が思いつかない。
まあその、毒関連には全く詳しくないので、実は「スゴい毒」とかが作品世界内とか、現実世界にもあるのかも知れませんが。注射器が出てきましたけど、中身は生理食塩水とかありそう。
じゃあ行方不明になった人達は？　うーん、実はアブダクションされたとか・・・無いか。

総合

と言う訳で楽しんだので星４つ。
ミステリとしては私はほぼ試合放棄状態で「長老ならきっと教えてくれるべ！」って時代劇の農民の気分ですが、ホラー要素はたっぷりなのでそっち方面で堪能させて頂きました。難しい事は良く分からんが、楽しい事は楽しかったですね。
もうちょっと時間をかけて内容からコメディ的（上巻）ホラー的（下巻）な所を無視して読み込んで行けば、推測を組み立てる事も出来そうですが、私はクイズが苦手な人なので素直にアイムソーリー・・・というかギブアップ。
ところで誰に謝ってたんだろうかって・・・レナ達？　かな？　「恐怖」のためになんらかの「誤解」が主な登場人物同士の間でもの凄い勢いで発生している様な気がする・・・というかそれをさせている「犯人」が存在するんだろうねえ・・・。
あ、それから気になったのは「！」マークの多さ。そこまで多くせんでも・・・。３回繰り返すのがデフォルト？

感想リンク

うわあああああ！この雲上四季さんのエントリは読みたい！　でも読んじゃいけない！　なにこのタイミングでのこのエントリ！　うわ〜、なんというサド的プレイ！　ネタバレ満載ってもーどうしたらいいやら！