タロットの御主人様(2)

タロットの御主人様。 2 (2) (電撃文庫 な 11-9)
タロットの御主人様。 2 (2) (電撃文庫 な 11-9)七飯 宏隆

メディアワークス 2007-09-10
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ストーリー

主人公の四阿秋人(あずまやあきと)は古くから続く占現師(せんげんし:まあ占い師か)の跡取り息子。人とちょっと違った才能を持つには持っているけれど、本人はそれなりに努力はしているのだが占い師としては冗談みたいに占いが当たらないというダメ占い師。その事を幼なじみの少女の古城結夏(ふるきゆいか)にまで言われちゃったりする。・・・まあしかし、顔だけはそこそこ良いらしいという、なんとも微妙な少年。

そんな彼に一つの転機が訪れる。彼の所に突然アメジスティアと名乗る一人の高飛車幼女(?)が依頼をもってやって来たのです。あるタロットカードにかけられた封印を解いて、「失われた楽園の在処」を占現して欲しいとの事だったが・・・これがとんでもないトラブルの元となるのだった!(ココまでは1巻のあらすじと同じ)
何故か厳重に封印されていたタロットカードの封印を秋人があっさり解いてしまい、その挙げ句タロットカードは街中に散らばって人に宿ってしまう。そのタロットカードの名前は”クロウ・クルアッハの聖隷のタロット”と呼ばれる非常に強力なもの。カード一枚一枚がそれぞれに意思をもち、さらには強力な魔術まで使いこなすという恐るべきシロモノ。
秋人は散らばったタロットの回収に勤め、まあ2枚だけ回収する事に成功するのだが、それが結果的に美少女二人との同居生活を呼び込む事になってしまい・・・? という占いラブコメアクションの2巻です。

現在の

明久の手持ちのカードは・・・というか同居している美少女は二人。

  • 古城結夏(隠者):四阿秋人の家を守護する役目を持たされた一族の娘。幼なじみ、強気、勝ち気、暴力的、ひんぬー。だが秋人に対してアレ。内面と行動のギャップがどーも大き過ぎて本人も持て余し気味。タロットとしての主立った能力は加速。
  • 八久済香澄(節制):なんだか良くわからないうちにタロットに取り憑かれて、1巻で封印された。内気で気弱、しかし胸がでかく、家事全般に高い能力を発揮する。やっぱり秋人に対してアレ。妄想少女でちょいムッツリ。タロットしての主立った能力は「水のコントロール

タロットとかどうでも良いけど単純に美少女との同居が羨ましいですな。
というか本編開始直後に結夏の全裸とか拝んでますけんのう・・・夢のような青春ですね!

まあそんな感じで

少女同士の妙な嫉妬心やら連帯感、あるいはコンプレックスを刺激したりされたりというのが見ていて楽しいんですが、うーむ・・・。
ぱっとしない。
占い関連の豊富な調査を裏付けるかのように、設定やら専門用語やらが飛び交ったりして、それはそれで面白いんですが・・・。
やっぱりパッとしない。
ジブリールという美少女型の小型の式神(毒舌馬鹿)なんかも出てきて、色々とにぎやかなんですが・・・。
不思議とぱっとしない。
ストーリーの所にも書いたアメジスティアという美幼女とのデートイベントがあり、そしてそれをやきもきしながら見守る少女二人とかいるんですが・・・。
なんでかぱっとしない。
ついでに言えば今回も新たな美少女が二人出てきて、その辺りもとても興味深いのですが・・・。
どーもぱっとしない。

ちなみに

その理由は分かりません! なので以下は個人的な「ぱっとしない理由」の推測ですが・・・。
美少女二人と同居しているという様なドリーム生活を送っていて、しかもその二人とも秋人(主人公)を憎からず思っているのにも関わらず、まだどちらともセックスどころかペッティングすらしてない所が問題なんじゃないかと思います
・・・というのは余りにも過激な言い方なので言い換えます。
主人公に女性に対する「甲斐性」というものが猛烈に欠落している感じ。主人公はさっさと自分専用ハーレムを作る覚悟を固めろ、とそういう訳です。
義務感とか責任感も大事ですが、欲望が足らん! パトスが足らん! とそういう訳ですよ。
聖人君子が中心に「デンッ!」と鎮座ましましている作品はどーも「登場人物の心の振幅幅」が作品全体を見た時に小さくて個人的に食い足りない。

総合

星3つ。
1巻の感想でも書いた通り、もっと爆発的に面白くなりそうな要素は沢山あると思う。
設定だって凝り過ぎという感じてもなく(なんだか独特な言葉は出てきますが)、少女たちに魅力が欠けているかというとそうでもない。足りないのはズバリ、性欲(お前はソレばっかだ)。
しましまぱんつのぱんちらも大事だし、全裸みちゃったよイベントも、ちゅーしちゃうのも(ただし儀式)イベント的にとっても大事。
でもどうせだからもっと2〜3m位は飛び散る勢いで噴出する精液的なパワーを感じさせて欲しいモンなのである。だって一番滾っている時期である高校生だよ!? 頭の中の8〜9割は「ヤリたい」のはずじゃないですか!
主人公の秋人君を「立派な少年」とか「将来ある占現師」とかではなく「ある意味英雄」とか、かなり白い目で見られかねないような男に仕上げて欲しいもんです。その方が尊敬出来る。だからやっぱり何か大事なモノを作者の人には吹っ切ってもらうしかないと、愚考するものであります。という訳で星は渋いけど応援はしている。
いいからヤってしまえ、そしてヤってから悩め! 悩んでもまたヤッちゃって、そんで苦しんで大きくなるのだ少年! 目指せ酒池肉林! 頑張れハーレム! 1号、2号の序列は多分もう確定だけど、等しく可愛がったれ!
・・・でもそんなことやったら全然別の話になりそうだ! という事実には目をつぶる方向でお願いします・・・。