私は、自分の遺伝子を残せそうにありません

表題通り、私は自分の遺伝子を後世に残す事が出来そうにありません。
自分の遺伝子を残すには子供を作る以外に方法が無いようですが、それはどうも一人では出来ないらしいのです。

まず

男性の場合は女性を見つけなければいけません。女性なら男性を見つけなければなりません。
しかも、ただ見つければいいという訳ではありません。「自分との間に子供を作っても良いよ」という同意を得られる相手でなくてはいけないのです。
・・・こんな同意をどうやったら得られるのか、私にはサッパリ分かりません。そもそもどうやって異性と会話を続ければ良いのかすら私には分かりませんので、どうやったらそんな所に結論を持っていけるのでしょうか? 謎です。

そしてさらに

子供を作るその方法というのが・・・口に出すのもはばかられる様なとても恥ずかしい方法なのです!
男は、その自分の、……を……して、そしてさらに……の……で、女性は女性で自分の…………を、………………って感じで、もう伏せ字だらけにするしか無い様な方法なのです! 最初に知ってしまったのは完全に偶然でしたが、その驚きは今でも克明に思い出す事が出来ます。

そんな! この方法で僕は生まれてきたの!?

って感じでしょうか。忘れもしない小学校3年生の春。
しかし、その驚きは今では疑惑に変わっています。自分が未だにそのような状況に陥った事がないためです。
・・・よくよく考えてみると、子孫を残すというのは生物にとって非常に大事なことであるはずなのに、それについての具体的な方法や進め方を全く学校で習っていない事に気がついたのです。車の免許みたいに教習所のようなものがあるのかとも思ったのですが、そういうものもどうやら無いようです。国家資格とかも見当たりません。
そうすると、

やっぱり単なるうわさ話であって、全く違う方法で子供は生まれてくるに違いない。

という認識に変わりました。現在はその謎について精力的に調査を続けている所ですが、この謎のは人々の間に深く静かに潜行しているようでして、なかなか尻尾を掴ませてくれません。
もし、謎が解けた暁には、このブログで発表させて頂きますので楽しみに待っていてください。

しかし

この「どうやったら子供が出来るかの謎」は、いつになったら解けるのか、今の所全くメドが立っていません。
正直、私はじれてきました。どうにかして自分の存在した証拠を残したい、どうにかして自分の思った事を残したいと思ったのです。そしてなにか似た様な事のできる別の方法が無いかと考えだしたのです。
・・・ありました
この方法は学校でも習っています。しかも複数の方法を選択する事が出来ます。
これらのやり方については小学生どころか、幼稚園のころから習い始めます。私はそのうちの一つの方法が他と比べた場合まあ得意だったので、その方法を選択しました。
そうして着々とその計画を進めて参りました。本日をもってその計画は「287日目」になります。
結果として・・・私の「遺伝子」こそ伝わっていませんが、私の発した・・・言わば「情報子」が他者の脳内に着床して受精、増殖し、そしてその人の持つ「情報子」と混ざって、子供とも言える新たな「情報子」を生み出している事が確認出来ました

最初は

一人で勝手に放出しているだけだった私の「情報子」を、まず数人の人が受け取りに来てくれるようになり、そしてその数人は、数十人、数百人、数千人と増えて行きました。
最近では私が「情報子」を放出すると直ぐに分かる様なシステムを利用して、すぐ受精してくれる人もいます
「確かに受精したわ!」という証拠を書き残して行ってくれる人もいます。嬉しくてたまりません
「こんな子供が出来たの!」という連絡をくれる人もいます。やっぱり嬉しくてたまりません
私も他の人達が持ってくる「情報子」に無関係とは言えませんので、それらの「情報子」を吸収して新たに自分の中で改良された「情報子」を放出します。とにかく頑張ってどんどこどんどこ新たな「情報子」を生成し、ぶちまけます。
そうすると沢山の人が美味しそうに(あるいは嫌々の人もいるかも?)私の「情報子」を飲み込んでくれるのです。(*゚∀゚)=3 ムッハー!!

そうして今や

私と「誰か」の作り出した言わば「子供」とも言える存在が沢山あります。
直接生まれた子供もいれば、私の知らない所で間接的に生まれた子供もいます。時に憎らしかったりすることもありますが、大抵は可愛くて仕方がありません。あの子もこの子も私の子供だと思うと、不思議な愛おしさがこみ上げます。

・・・やっぱり

ブログってとてもとても気持ちのいい事ですよね?
・・・なんだか分かりませんが、今回放出したこのブログの本文――つまり私の「情報子」、まあ「子種」「精子」と言い換えても良いですが――を体内(脳内)に取り込んだ人が、

「ギニャアアッ!」

とか、

「ギョベエェッ!」

とか、

「オェエエッ!」

とかの悲鳴を上げている姿が想像出来たのですが・・・なんでででしょう!?
場合によっては、

「責任……とってね?」

とか言っても良いですが、女性限定でお願いします。