BIOSHOCK(PC版)
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まあ有名なので私が感想を書くまでもないような気がしないでもないですが。
ストーリー
1949年、一人の天才科学者がいた。名をRyan(ライアン)という。
彼は自らの信念に基づき、優秀な科学者や芸術家や技術者が「政治や宗教や思想にとらわれないための理想郷」として「Rupture(ラプチャー)」と呼ばれる海底都市を当時の科技術の粋を集めて建造した。そこには優秀な人間達が集められ、あらゆる束縛から逃れた状態で研究や理想の追求に走ることが出来る場所となった。一つの発見が彼らの未来を狂わせなければ。
「ADAM(アダム)」
ウミウシの一種から発見されたその物質は、人間の遺伝子に働きかけることによって、彼らを超人へと導く「禁断の実」とも言える物質だった。ラプチャーの科学者や研究者達は「ADAM」を利用して自らを遺伝子的に改造することを知り、またあるものは「ADAM」を利用して利益の追求に走ろうとした。
結果としてラプチャー内で発生した戦争とも言える争いは、そこに暮らす人々の生き方——あるいは生命そのもの——を変えてしまうこととなる。それも、最悪な方向へ。「ADAM」の利用によってラプチャーは狂気渦巻く海底の隔離都市と化したのだった・・・。
そして時は流れ、1960年。この物語のプレイヤーの分身となるJack(ジャック)の乗る旅客機が、大西洋上で墜落。
唯一の生き残りであるジャックは燃えさかる海上に取り残され、沈み行く飛行機を横目で見ながら、目の前に異様な建造物を発見する。それこそがラプチャーへの入り口だった。過酷な状況に置かれたジャックはラプチャーについて何も知らないまま、ラプチャーへと繋がる潜水球へと乗り込む。その先に待ち受けるものについて何も知らぬまま・・・。
こうした世界観の中で語られるサバイバルFPS作品です。
参考までに
私のプレイ環境を書いておきます。
- CPU AMD 64 X2 4400
- グラフィックス GeForce 6800 GS/256MB
- メインメモリ 2GB DDR2SDRAM
- OS WindowsXP
流石にグラフィックボードが古いので、最高の状態(最高解像度/全てのオプション:オン)ではプレイ不可能でしたが、そこそこ削ったら普通にプレイ可能でしたね。ただしそれでも十分に世界観は美しかったです。
舞台イメージ
上にある通り「1960年代、大西洋に作られた海底都市」という時間/場所なのでオールドタイムな匂いでまとめられています。
音声から始まって、ゲーム中での連絡手段や、ラプチャーの外観から内装、キャラクターやゲーム画面のデザインなど、全てに渡ってその基本が貫かれている所は非常に好感触です。
私は生粋の日本人なのでもちろんこの時代のアメリカの大衆文化などは全くと言っていい程知らない訳ですが、それでも細部に渡っての作り込みには驚嘆しました。こういう表現をするのもなんですが・・・発狂したディ○ニーシーとでも言えば良いでしょうか。しかも当時の科学の粋を集めて作ったブリキ/真鍮で作られた、廃墟と化し、凄まじく荒廃したたディ○ニーシーですね。ディ○ニーラ○ドよりは大人っぽいです。
これは正直米国の人間には堪らない世界観でしょう。日本人にはピンと来ない所も無い訳ではないですが、それでも見事と言わざるを得ませんね。正直に脱帽出来ます。
これに加えて
何しろ発狂している訳ですから、中の住人達の異常性ときたらもう極めつけです。
主な敵キャラクターとして元・成人男性/女性が出てくるのですが、彼らはADAMによる遺伝子改造の結果、正常な人間性を完全に失ったもの達ばかりです。危険な独り言をブツブツとつぶやきながら徘徊する、時折奇声を上げる、異常なものにこだわる、人の命をなんとも思わない、正常な知的活動が不可能・・・などなどです。
そして彼ら同士の抗争の結果、ラプチャー内は破壊/荒廃/腐臭に満ちあふれ、そこここに人間の屍が転がっているという状況です。まさにサバイバルですね。
戦闘全般
基本的にはどんな敵でも「相手の動きを止めて、そこを集中的に攻撃」というのが基本ですね。
一番楽しい戦闘はやはりBig Daddyとの戦いですね。力押しもよし、罠にひっかけるのもよしという感じです。個人的には序盤はショットガンの電撃弾連発、中盤以降はケミカルスロワーの電撃 or 監視カメラなどの第三勢力を利用したちまちまとした削りが良い感じです。回復アイテム連打でのグレネード系の力押しも楽しいかもしれませんね。
リプレイ性は?
あるような無いような・・・あるかな・・・無いかな・・・やっぱり無いかな・・・と言う感じ。
- 物理攻撃での力押し
- 特殊能力の活用した戦略に凝るのもあり
- 隠れながら進むのもあり
- ハッキングや特殊能力の「Enrage」「Target Dummy」などを使った間接攻撃
- レンチを強化して撲殺戦闘に特化
などなど・・・考えれば色々なプレイスタイルが考えられるのですが、最大の問題はこれらを一回のプレイで全て実行出来てしまうという所でしょうね。結果として一回のプレイで好き放題出来るため、何度も繰り返しやりたくなる要素が少ないような気がします。
まあマルチエンディングなので、エンディングの数(2つなんですけど)だけはやり返してみても良いかもしれませんけど、それ以上となると微妙ですかね。
特に気になったのは
ハッキングによる監視カメラやタレットの乗っ取りですね。ミニゲームなんですけど、
- 新しい要素の追加が少ないので何度も繰り返していると飽きる
- ハッキング能力の強化(そういう特殊能力があります)以前の問題として、慣れてくる
- オートハッキングツールが終盤は容易に手に入る
などの理由によって、緊張感が全く無いです。この辺りに難易度調整のポリシーが見えることは見えるんですが、個人的にはマイナスでした。
PC版の日本語化は?
このサイトで日本語化MODを配布していますので、丁寧に書かれたReadmeに従って使えばなんの問題も無く字幕が日本語化されるでしょう。
ただ、残念な事に元々字幕として表示される部分のみが日本語になりますので、字幕として表示されない部分(例えば敵キャラの危ない独り言など)は英語のままです。まあそれでもイカレっぷりはちゃんと分かると思うので心配は要らないと思います。
まあとにかく
全体としての出来は悪くないですが、今までやって来たFPSゲームと比べた場合にはどうしても「ぬるい」という印象がありますね。特に・・・。
- 死んでもほとんどペナルティ無して復活可能。
- ありとあらゆる方法で敵を倒す事が出来る。
- 銃弾や回復アイテムなどがあちこちで購入可能。
- お金も余りが余裕で出る。
- 基本的に全ての武器/Plasmids/Gene Tonicが入手出来る。
- ラスボスが猛烈な雑魚。
ただし、全体を通した作品のコンセプトとか世界観などについては賞賛を惜しまない出来なので、今までFPSゲームをプレイした事が無い人はこれを最初にやってみると良いかもしれません。また、アクション性も意外と低く、多くの場面で力押しが可能な作りになっているので、その辺りも初心者向けですね。
また、エンディングの出来は良いですよ〜。
あと
潜水艇でラプチャーの隔絶されたフロアを移動して行くことで次のステージへ進む・・・というスタイルを取っているのですが、ステージ毎の雰囲気の差が余りなくてちょっともったいないという感じですかね。
もちろん個性はちゃんとあるんですが、もっとステージ毎の差をダイナミックに押し出しても良かったかもしれませんね。これは恐らく敵キャラクターの種類が少ないという事も影響しているでしょう。
ただ、上にも書いた通り基本的な舞台の出来は最高です。元々の素材が良いので十分と言えば十分です。
総合
舞台:★★★★★(これ以上はなかなか無い程よい)
雰囲気:★★★★(デッドエンドが無いので緊張感に欠ける所がマイナス)
ストーリー:★★★(なかなか良い。けど予測の範囲内で、短い)
戦闘:★★(先手必勝でほとんどの戦闘が乗り切れる)
爽快感とか緊張感が今ひとつ無いのが致命的ですね。よって星3.5くらいかな〜。
他の評価の高いFPSゲームとの差は普通の遊園地の絶叫マシンと、ディ○ニーラ○ドのス○ースマウ○テンの差、と言えばなんとなく伝わるかもしれません。もう一つ加速が足りないとでも言いますかね。
購入は?
いつも通り商品へのリンクを張っておきますが、クレジットカードが使える人はやはり「steam」からダウンロード購入が安いしよい感じでしょう・・・ま、ウチから買ってくれたら嬉しいですけどネ!
細かい所(武器や特殊能力や敵キャラ)はこれから徐々に追記して行きます。
関連リンク
GAME LIFE BioShock-バイオショック@Wiki PCゲーム道場
・・・つーか、ウチのブログなんかよりこちらのサイトの方が遥かに役に立つという。