9S(9)

途中の感想が抜けてるんだけど、まあいいか・・・。

9S 9 (9) (電撃文庫 は 5-11)
9S 9 (9) (電撃文庫 は 5-11)葉山 透

アスキー・メディアワークス 2008-07-10
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ストーリー

峰島由宇坂上闘真は深海にて苦闘していた。
一時は合流することが出来たADEMとも引き離され、今や朽ち果てるのを待つばかりとなっていた戦闘飛空挺・フリーダムの船内に閉じこめられ、必死に次の策を探っていた。先の出来事を引きずって妙にぎくしゃくする二人だったが、海の底においても彼らを放っておいてくれない幾つかの理由が彼らを苦しめる。そしてその矢先、由宇が忽然と闘真の前から姿を消した・・・。
また、遙か空にて悠々と戦局を見守る軍事組織・海星に対し、由宇達と同じように海の底に沈められたスフィアラボにて守勢に立たされているADEM伊達達にも危機が訪れていた。深海の圧力、LAFIファーストによるLAFIセカンドへのハッキング、そして大挙して送り込まれるレプトネーター・・・状況は刻一刻と悪くなっていく。
複数の勢力が入り乱れて「峰島勇二郎の遺産」と呼ばれるスーパーテクノロジーを追い求めて衝突する近未来的アクションの、待ちに待たされた最新刊です。

本当は

途中の話の感想をちゃんと書いていなければダメなんですけど・・・まあ良いかと思って書き始めちゃってます。
でもアレですね、感想を書いていないと内容を忘れますね。完全にという訳ではないですけど<9S>みたいに多数の勢力が複数の場所で入り乱れて争うような作品の場合、一度自分の脳みそでちゃんと消化してしかる後ちゃんとアウトプットしておかないと、前の話で何が重要な出来事だったか忘れますね。いや、本当に書くのって大事。
それでもまあ完全に忘れちゃうような事はないですけど、ライトノベルの乱読をしているような人間にとっては感想という備忘録は大事なようです。

ともかく

本編ですが、今回で海星 vs ADEMの戦いには決着が付きます。いやあ、途中の中断もあったから長かったですねえ・・・。
でもこの「海星 vs ADEM」編とも言えるシリーズ全体を見返すと、色々とストーリー展開の難も見あたるような気がします・・・いえ、私的にはそれでも高水準でまとまっている印象は持っているのですが、たとえば最近の「<本の姫>は謳う」のような「完璧とも言えるストーリー構成」を持った作品を読んだ後だとそんな事を感じてしまったりしますね。

なんというんでしょうか・・・

えーっと

「由宇と闘真、よく生きてんなあ・・・」

という疑問が湧いてしまうとでも言えますか。
最初からそういうのを狙っている作品と言えばそうなのかも知れませんが、7、8巻の締め辺りはウルトラC連発の大当たりの万馬券連発って感じで、ちょっと興ざめだった様な気がします。
そうですね・・・スフィアラボ編、レプトネーター編、都市「希望」編と比べた場合にこの海星編でそれを感じます。敵の規模が大きくなったので結果としてそうなったのかも知れませんが、ちょっと無茶だったのと違うかな〜と。
それから、あともう少し内容をシェイプアップした方が面白くなったかな〜という印象はありますね。いや、違うかな? この海星編はちゃんと別の話と区切ってくれた方が楽しかった感じがする・・・ですかね。句読点の打たれない長文を読んでいるような気持ちにさせられたシリーズ構成でした。・・・いや、贅沢な事言ってるって自覚はありますが!

総合

星4つかな〜。3にはならないですね。でも5にもならない・・・かな?
このシリーズ、実は楽しんで読んでいるシリーズなんですがなんか今とても評価に困ってます。「面白い本」⇔「トンデモ本」のボーダーライン上で行ったり来たりするというか・・・まあライトノベルなんでなんでもありと言えば何でもありなんですけどね。
それから由宇と闘真の関係はまた一歩進んだと考えていいんじゃないかな〜なんて思ってます。ものすごく牛歩な二人で、しかも傷害が山積みですが・・・。

「なぜ君は命をかけて私を助けてくれた?」
「ゆ、由宇なら解るだろ」
命をかける価値があるからだ。自分の命よりも大事だからだ。
「いや、解らない。違うな、自信がない。だから聞きたい。いや……それも違うな。どういうことか、私は……君の口から聞きたいと……思って……いる……」

闘真くん、女性にここまで言わせたらもう男としては減点対象ですよ〜? つーか9巻まで来てんのに未だにこんな感じかよこの二人!

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