純愛を探せ!(2)

ストーリー

魔界での殺伐とした生活に嫌気が差し、何を間違ったか「真実の愛」を求めて人間の世界にやって来た魔神・カルマ。彼は何を隠そう虚言と姦淫を司るどうしようもない魔神である。
お供のリビエラを連れて人間の世界で「愛」を探し始めた彼だったが、実際の所人間の世界もドロドロで、真実の愛などどこにもない・・・などと思っていた矢先、彼の前に彗星の様に現れた一人の少女・光楼院カナデに一目惚れしてしまった。
いつもだったらさっさと攫ってエラいことをしまくってしまうカルマだったが、魔神にあるまじき正統派の方法で果敢にアタック。そしてなんとかライバルを蹴散らして「清く正しい男女交際」をカナデと開始することに。つまり、「おつきあい」をし始めたのだった・・・。
そして時は夏。真夏のリゾート地でカナデとの関係を深めたいと考えたカルマは、リビエラの知恵なども借りつつ色々と試みるのだが、当然色々と邪魔が入って・・・という2巻です。

うーん・・・

魅力に感じてた部分がかなり消えてしまってますねえ・・・。
この本の魅力はドスケベ魔神のカルマが間違って純愛探しをしてしまう辺りのアホさ加減だったのですが、今回は序盤を除いて結構シリアス寄せになってしまっています。そうすると・・・なんだか読んでいてかな〜り痛い感じなんですよね。
いやほら、魔界の魔王やら魔神やらが出てきたり、天使が真面目な感じで出てきたりとするといろいろとこー、ムズムズするじゃないですか。厨二病指数がうなぎ登りになるというか。そういう印象が強くなってしまうんですよね・・・。

それから

今回はリビエラが活躍するシーンが少なかったのも痛いですね。
この話の魅力の半分くらいはカルマをこき下ろすリビエラが握っていたような気がするんですが、それが減ると作品の魅力も減りますわな・・・。いや、タイトルが「純愛を探せ!」ですから真面目に純愛を探してくれてもいいんですけど、やっぱりそれで楽しめるかと言うと、かなりキビシイものがありますなあ。
なんつーか、痛い作品になってしまいました・・・。

総合

星・・・2つにしておこうかな・・・。いきなりの星2つ減ですけどね。
期待していた楽しさは感じなくなってしまいましたね。魔神とか天使とかって真面目にやられるとかなり読んでいてきついものがあります。いやそんなしょっぱい描写でシリアスに魔神対天使とかやられても、って感じでしょうか。
前作からのお笑い要員(魔界の王女とかですが)が増えているのに、序盤以外で生かし切れていないのが実に勿体ないですね。次の話はコメディ寄せになるらしいので、ちょっと覗いてみるかも知れませんが、買うかどうかは・・・微妙かなあ・・・。

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