暗闇にヤギを探して(2)
暗闇にヤギを探して 2 (2) (MF文庫 J ほ 1-2) | |
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前作の感想で「ラストシーンが無いだろこの野郎」という事で酷評した「暗闇にヤギを探して」の2巻、ジャッジの時です。結論から先に言いますと、楽しめました。作品全体に流れている空気は「ROOM NO.1301」のそれに近いでしょうか。
ストーリー
主人公の草加合人は千早先輩に相変わらずノートを食べさせている関係だ。簡単に言うとそれだけの導入になってしまうのだけど・・・今回は合人に接近する風子以外の少女が出てくるので、合人の周囲は俄然きな臭くなって来ます(恋愛的に)。
全体的には悪くない
主人公が「恋」をしていない為に周りが本人を置き去りにしたまま話が緊迫感を帯びて行くのは上記の通りですが、主人公は全ての女性に対して「現在の自分に分かる範囲で誠実」である事だけは間違いなさそうなので、やっている事(周りの女性を振り回している)事態は結構酷いのですが、それ程主人公には反感を覚えません。
まあ周囲のモテない野郎からみたら、この主人公位許せない奴もいないと思いますが、コレばっかりは仕方の無い事です。まあつまり、そういう風に思える位には主人公の思考や想いが丁寧に書かれて行きます。
良いと思ったところ
コメディチックな誤摩化しを入れずに意外とストレートに恋愛状況が加速してくので、なんとなく正面衝突が避けられない状況に主人公は追い込まれつつあるのがはっきりと分かります。新キャラ・羽生まひるの登場がぬるま湯に浸かる事を許しそうにありませんし、風子の行動もいよいよ積極的になりつつあります、また千早先輩も・・・まあこれはラストシーンまで読めば分かります。
逆に言えば、ぬるま湯の状況を許すような作品作りに走るのであればこの作品の魅力が多分なくなってしまうのでしょう。そうなるとちょっとどうかなって感じではあります。
結構ストレートに恋愛を追いかけているのが結構良いと思いましたね。この姿勢、好きな人は好きではないでしょうか。
幾つかちょっとどうかなあと思ったところ
全体で?
星3つ。特に問題が無ければこんなもんでしょう。イラストもまあ悪くないし。一応ラストでは今回一応話が明らかに進んだ感じがあるしね。まあ次で完結するくらいの感じの勢いで話を作ってくれたらいいかなって感じです。意外とシリアスに恋愛に向かっている作品なので、どういったラストシーンにするのか興味が湧いて来たのも事実ですね。
感想リンク
booklines.net ウパ日記
ウーパーさんのこの作品に対しての評価は私より低そうですが、そういう違いがやっぱり面白いですね。