ご愁傷さま二ノ宮くん(4)
- 作者: 鈴木大輔,高苗京鈴
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2005/10/20
- メディア: 文庫
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ストーリー
前巻の南国バカンスの一件の後、月村真由がいきなり背水の陣とも言える積極性を発揮するにいたり、北条麗華の心には焦りが生まれてしまい、起死回生とも言える一手を打ち出す事とします。つまりデート。
北条コンツェルン傘下のアミューズメントパーク・「ネバーエバーランド」が赤字経営をしており、その経営状態を現地視察するという名目で二ノ宮くんを誘う訳ですが、これが本人にもピックリするくらい簡単に受け入れられてしまい慌てる北条麗華。しかしデートの日はやってくる!
二ノ宮くんの方はまた、彼なりに思う所があって今回のデートに真剣に望む事となります。「ひょっとしたら北条麗華は記憶にあるあの女の子ではないか?」という疑惑を確認するために・・・。
そして放っておかれた月村真由は一つの手を消極的ながらも打つのだけど・・・という4巻。
キャラクターが段々・・・
なんというんでしょうかね。独り言が増えてきたような印象を受けまして、微妙に感じます。
心理描写が悪いとは言いませんが、あんまり同じネタでしつこく繰り返されると読む気が失せます。
- 二ノ宮くんが好き
- 仲良くなりたい、もっと近づきたい
- でも上手くやれない
- ライバルも手強いしなんとか積極的にならなくちゃ
- ああ、それでも上手くやれない私って馬鹿
- でも諦めきれない・・・
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これは一種の無限ループです。
ひたすら進展が無くてグダグダなんですよね、つまり。某グインサーガでイシュトヴァーンの一人語りが続いている感じとでも言いましょうか。強気になってみたかと思えば次のシーンでは自信ゼロになっていたり。・・・現実に近いと言えばそうかも知れませんが、あくまでエンターテインメント作品なんだから、現実世界から「興味を引くエキスを抽出して」作品に叩き付けて欲しいとか思う。
実は最新刊の7巻まで読了済みなんですが、今後メインの話がコペルニクス的転回でもするとかして俄然面白くなるとかないと続きの感想を書く気が起きないかなあ・・・とか思います。
うーん
星3つ。
まあ七巻まで読んだ上での感想と言う事で。
この4巻、次の5巻は星3つ位ですかね。6、7巻で主人公の情けなさに進展が無いのでとりあえず「このシリーズは後回し」という感じです。次も買うかも知れませんけど。
メインヒロインと言える存在が二人いるのは面白いですし、二人とも良く書けているとも思えますがちょっと描写過多かなあ。「主人公のダメさ加減」と「ヒロイン二人の内面の懊悩のこってり描写」の二つにやられたってのが正直なところですかね。特に前者、エロっぽい描写も悪くないんですが、それでも「寸止め七冊、踏ん切りの付かない七冊」はもういい加減にしてくれって感じでしょうか。個人的な意見としては「え、この状況でなんで主人公がまだ童貞なの!?」って気分。
「空とタマ」の時は
一冊で話をまとめるという制限があったためか、心情描写なんかも適度なラインで抑えられていて、状況の動きもあったし凄く良かったと思えたんですが、七冊続けてさまよえるオランダ人みたくどこに漂着するか分からない物語を読まさせられるのは正直キツい。
シリアスが売りなのか、ラブコメが売りなのかも分からないし、謎の陰謀劇未満の話を見せられても困るというか・・・。