ストライクウィッチーズ(2)スオムスいらん子中隊恋する

ストライクウィッチーズ 弐ノ巻—スオムスいらん子中隊恋する
ストライクウィッチーズ 弐ノ巻—スオムスいらん子中隊恋するヤマグチノボル  上田 梯子

角川書店 2007-02
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おすすめ平均 star
star最高
star1巻よりましになった
star戦闘もエッチもパワーアップ

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なんかぱんつ丸出しのアニメより、このライトノベルの方が面白いかも・・・。

ストーリー

敵性体・ネウロイとの戦いは世界各地で続いていた。
そして戦場としては僻地である北方の地・スオムスに送り込まれた扶桑皇国のエース級パイロット・穴拭智子は、多くのことがままならない他国でありながらも地道な努力を重ねて戦果を上げつつあった。最初こそやる気の見られない同僚達と歩調の合わないことから空回り気味であった智子だったのだが、幾たびかの衝突を重ねたのち、仲間との溝も埋まりつつあった。
結果としてスオムスで人類は優勢に戦いを進めていたのだが、また新たなタイプのネウロイが侵攻を開始したことで、智子達は慣れない爆撃任務にもかり出されることになり、同時にスオムスに派遣されてくる爆撃部隊。
新たな局面を迎えるウイッチ達の戦いを「ちょっとお色気混じりに」描いたライトノベルの2巻です。

ありゃー

2巻になって恋の花が咲く咲く。しかもこれがどー考えてもガチ百合だからもう色々とアレですね。アレです。
アレがなんなのか書いている私にもちゃんと分かりませんが、とにかく一部読者を置き去りにする可能性が大な何かです。なにしろ開始数ページ目にして、

「……ハルカ一飛曹。あなたは何をしているの?」
ハルカは、にこやかな声で答えた。
「智子少尉の臀部を、左手で包み込むようにして触っています」
それからハルカは、いけない! というように口元に手をやり、
「智子少尉の臀部を、左手で包み込むようにして触っているであります」

何故ですか。何故いきなり少女が少女の尻を撫で回してるのですか。まあ個人的には嫌いとは言い難いのでNGではないのですが!
まあ好き放題撫で回される理由には、1巻のラストの方でした約束を智子がちゃんと果たしてないのが理由っぽいですが、そうはいってもねえ・・・。ケツは撫でるんじゃなくて、触るんじゃなくて、噛んで舐めるところです。
・・・え、違う!?

まあ

こうしたガチ百合展開になるのはつまり語り部かつダメっ娘の迫水ハルカがガチだからですが、今回は智子に懸想する(というかもう完全にその肉体を狙っている)ハルカに、恋のライバルが出現することで、ネウロイ戦線と同じように恋愛戦線も不穏になります。
智子の愛機であるキ27の変わりになる新型機のキ44を持ち込んでくることになる技術士官・糸河衛が智子に近づいてくるからですね。

「驚いた。扶桑海の巴御前はほんとに美人だな」

こんな感じで智子に近寄ってくるイケメンですね。智子の方もまんざらではないらしく、

「やだ……、どうしよう……。求められてしまったわ……」

なんて反応しています。
うん、これはハルカならずとも許せん感じだ。イケメンは氏ね

そして

このライバルの出現によって、どーも同性のハルカの想いが実る可能性は低くなってしまい、やさぐれたハルカは、

「……いいんです。わたし、この戦いが終わったら尼になりますから」

なんて言ったりとか、あるいは捻くれて浮気心を炸裂させて、他の女性と……

「あ! あ! おねえさまぁ……、お許しを! お願いです! あ! ああああ! わたし、悪い子になってしまいます! ああ!」
「ほら。ほらほら! 誰に開発されてどれだけ反応がよくなったのか、見せてあげなさいな!」

・・・なんなんだこの話。超マジ百合じゃねえか! なんかスカートの下の素敵ゾーンに手が伸びたりして、しかもけしからん動きとかしてるじゃねえか! ・・・・そこがまた好きだけど。

とにかく

こんな恋(?)模様の展開と一緒に、ネウロイとのシリアスな戦いも展開され、さらにはスオムスに新たにやってきた爆撃部隊のルーデル大尉と智子の確執などもあって、物語は盛り上がります。
それはそのまま主人公の智子の成長とリンクしています。
衛の運んできた新型機の「キ44」。新たに出現した大型のネウロイ。これらの新しい局面を迎えた事によって、あれだけ格闘戦にこだわり続けた智子が、より強くなるために一撃離脱の戦い方に変わっていくのです。
ネウロイが強くなれば、智子もそれを超えるように強くなる。新たな機体を乗りこなし、新たな戦術を身につける・・・その葛藤を含んだその成長の過程は物語として普通に楽しいです。

総合

星4つですなあ〜。
なんというか最後まで読んでくれれば分かるんですが、えっと、この2巻で智子少尉は”撃墜”されてしまいます。
ネウロイに? いいえ、同じ人間の仲間にです。なんといいますか、少女として撃墜されて女として花開いてしまうと言うかなんというか・・・。一晩で5回も撃墜されてしまうのです。初戦でいきなり5回です。どんだけ巧みなんだよと。
ま、まあそっちの戦闘は智子の完敗ですが、ネウロイとの戦いではシリアスに戦果を伸ばしていきますので、智子の成長ぶりを楽しんでもらえれば良いんじゃないかと思います。
・・・しかし、何気に3巻も楽しみなので、困ったもんですなあ・・・百合趣味は無いはずなんですけどねえ・・・ライトノベルなら百合もいけるんですねえ・・・俺。
ところで上でも書きましたけど、アニメより物語としてはこの本の方が楽しめるんじゃないのかなあ? 空戦の楽しさは小説の方が想像力で補う余地があって楽しいような気がするし(良く動く本格派なアニメ除く)、ぱんつがむき出しでぱんつが気になって本編が目に入りにくいアニメより、ぱんつ重視じゃない小説の方が良くない? これって俺が重度なライトノベル患者だからの贔屓目かなあ・・・?