えむえむっ!(6)

えむえむっ!〈6〉 (MF文庫J)

えむえむっ!〈6〉 (MF文庫J)

ストーリー

つまるところ――
彼・砂戸太郎(さどたろう)は変態だった。それはもう完膚無きまでに変態だった。なじられ、殴られるたびに彼の快楽中枢は唸りを上げて回転数を上げ、そしていつしかレッドゾーン。人間としての限界を超えて飛翔する彼の精神はエクスタシーへと到達するのだ・・・マゾの翼で。
とにかく最悪な変態である少年が主人公の、これでもか! というほどアホらしいネタがぎっしりと詰まったライトノベルなんですが、まあ時々しんみりしたりもします。でも大抵はラブコメでドタバタやった挙げ句の果てに泥仕合の様相を呈するというストーリー展開で、話が進んでいるやらいないやら・・・よく分からない作品の、あ、もう6巻でやんの。

変態は

まあ主人公だけではなくてつまり全員が変態なんですが。
今回は人気があったのか、太郎の姉と母(両方とも太郎を手込めにする気満載)がかなり頑張っています。話の出だしはこの二人のスパークリング・馬鹿によって彩られるのが標準となったんでしょうか。
今作は年末年始のイベント目白押しの時期を舞台にしているだけあって、太郎を狙う女性陣の血圧は上がりっぱなしです。

「今日はね、太郎ちゃんサミットの開催日なの」
「ええ、そうなんです」

・・・なんなんですかねこの母娘の思考の飛躍っぷりは・・・。
とにかくこの親子、極まりまくった近親相姦思想の持ち主で、すでに身籠もる気バリバリというか、もうなんだか変なホルモンが出まくっている感じがします。

「うはふう……ああ、あり得ないほどの幸福感が全身を包み込んでいます……なんか排卵しちゃいそうです……」

ライトノベルのギリギリトーク、ここに極まれり。

ちなみに

活躍するのは他のメンツもしっかり活躍しますが、今回はちょっとドSの女王・美緒は大人しめだったかな? 普通にブタ呼ばわりとか殴ったり蹴ったりとかしかしていません。いや、普通じゃないのかも知れませんが、正直もう何が普通で何が普通じゃないのか分かりません。
もちろん嵐子も今までと同じように太郎に迫りつつも男性恐怖症を炸裂させていますし、ちょい前に出てきた天才ロリ少女・柊ノアも相変わらずなのですな。全く難しく考えることなく話を読み進められるどころか、気がついたら読み終わっているくらいの作品なので、安心した気持ちでライトノベルを読みたい人にはおすすめかな。

ところで

作者の人はマクロスにハマり過ぎているのか、もうなんというかやりたい放題ですな。

キラッ☆

じゃねえっつーの! ご存じ、ないっつーの!
まあアニメファンの人ならこういうのにもバッチリ対応できるのかも知れないですけどねえ・・・あんまりパロディをやり過ぎるとつまらなくなるから気をつけて欲しいところではありますな。
そもそも私はシェリルの方が好きだったりします。いひひ。

総合

でも星4つ。ふつーに楽しんで読めますな。
変態、変態、偏愛、また変態、そして偏愛、偏愛、変態・・・という感じのこのシリーズですが、一体どんな所に最終的に着陸するのか興味が湧いてきました。まあどこに辿り着いても変態なんでしょうけどね。
というか日頃おっぱいを連呼している私もひょっとしたらちょっとした変態なんでしょうか。いや、男性のうち8〜9割はこんな感じのはずだから、自分を変態と呼ぶには無理があるか・・・。じゃあ真のおっぱいやおしりが大好きな変態とはどんな変態なのだろう? いや、実はこの世には変態だらけで、唯一の常識を纏った人間が私なのでは!? 畜生! このままじゃ地球が大ピンチだ!

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