とある魔術の禁書目録(18)
とある魔術の禁書目録(インデックス)〈18〉 (電撃文庫) | |
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ストーリー
イギリス国内での内紛にあわせるようにして現地に向かった上条当麻。
いつも通りというか何で毎回こうなるのか、結局大変なトラブルに見舞われる事に。現イギリス女王の次女であるキャーリサが、歴史に埋もれていた儀礼剣・カーテナ・オリジナルを手に、クーデターを企てたためだ。その背後にはイギリス国内の<騎士派>と呼ばれる武力集団も存在し、圧倒的な兵力を持ってイギリス全土を制圧しつつあった。
インデックスや当麻は<清教派>と呼ばれる集団に身を寄せていたのだが、インデックスは結果として<騎士派>に囚われの身となってしまう。当麻は今回もいつも通りインデックスを救い出すべく動きだし、そして最終的にはイギリスでの内紛を解決するべく、キャーリサと対決していくことになる・・・。
という感じで1ヶ月遅れの感想です。
何というか〜
話の面白いとかつまらないとかという話以前の問題として、この作者の貪欲さは見事ですね。
あらゆるネタをこれでもかっ! という塩梅で詰め込んできて、あれも新しい、これも新しい、この展開が新しい、あの展開も新しい・・・という感じで次から次へと話を膨らませていく所はやはり凄いと思います。いっそ清々しい程やりたい放題ですね。
結果として読んで見ないと分からないもの凄い少年漫画的展開になっていくのですが、それを一度楽しいと思えれば問題無く話の中に没入出来るような気がします。
禁書目録を読んでいると、何故か分かりませんが「ライトノベルで誰が最強なのか?」とか考えたくなるから不思議ですね。これが少年漫画的パワーでしょうか。
ところで
色々と言っていますけど、流石に今回のラスト付近の大バトルはイイ感じに呆れました。
いやこれはない。これだけやって死人が一人も出てないとかありえない。ぶっちゃけ上条当麻が生きているとか普通にあり得ない、という展開でしたねぇ。もの凄い思い切ってやってんなあ・・・なんてしみじみ思いました。
でもまあ呆れつつも楽しめるところがこの作品の不思議なところで、ありえな〜い! とか思いつつ読んでいると気がついたら最後のページとかそんな感じですね。もの凄いあり得なさですけどね。それでもね、何気に楽しいんですよね。
細かい展開については
ぶっちゃけどうでも良いような気がするので特に改めてこの感想で触れたりするつもりはないんですが、魔術サイドオールスターという長編だけに許されたゴージャスな話作りでしたね。今までに出てきた多くのキャラクターが一カ所に集結して大騒ぎする感じは本当に贅沢な感じがしました。流石本編18冊、短編2冊というバックボーンを持つだけのことはありますね。
しかしそれでもあくまでも魔術サイドだけという所がなんとも凄いと言えば凄いですね。裏主人公と言えそうな一方通行とかの出番は一切無いのに、登場させるキャラクターに困らないというのはなかなか無いのではないでしょうか。
・・・話の好き嫌いはともかくとして、この積み重なりだけは見事に凄いと思ったりしました。