永遠のフローズンチョコレート

永遠のフローズンチョコレート (ファミ通文庫)
永遠のフローズンチョコレート (ファミ通文庫)扇智史  ワダ アルコ

エンターブレイン 2006-02-27
売り上げランキング : 223951

おすすめ平均 star
star二冊目のライトノベル
star電撃文庫のネタが多数登場します。('-,_ω-`)プッ
star世界は空虚かつ乾いていて

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正直つまらなかったとしか言いようがない。作者が何が書きたかったのかも分からない。正直読み終わって得るものが全く無かった・・・作者本人に何を書きたかったのが説明して欲しい位。この本が2006年上半期ライトノベルサイト杯結果ページとは - はてなキーワードの意外と上位にランクインしている理由がさっぱり分からない。・・・いや、ここで勧められているから読んだんですけどね。
主人公、ヒロイン、二人に関わるある特殊な事情を持った女の関係が物語の中で書かれている訳ですが・・・登場人物全員をひたすら貫いている虚無主義的感覚が正直理解出来ない。破滅に向かって突っ走っているという訳でも無いし、変わろうとしている訳でもない。物語の最初から既に「終わっている」物語ですかね。確かに他の本にはない異常にまで乾燥した空気がこの本の中を覆い尽くしている。行き止まり。デッドエンド。静かに滅びている人達の絶望すらない物語。
レーベルはライトノベルのカテゴリに入るんでしょうが・・・もうちょっと文学性を追求して、ファンタジックな要素を排除して構成し直せば、もしかしたら虚無感と破滅主義を纏めあげた普通の文学として通用するかもしれないけど、どう考えても個人的に好みじゃない。この物語に深い共感を覚える人は、なんか精神にマズい物を抱えているんじゃ無かろうか?とか思っちゃいますね。 奇書というには足りない気がするし・・・。纏め方が悪いのかな?
読むなら十代の若者に限ってOKですかね、こういう物語もあるんだよって事で。ただ個人的には普通に買ったらお金がもったいないと思う。或はもう山ほど本を読んで来て、はなからこういう話を求めている人なら良いかも。あるいは興味本位。確かに他にはあまり無い話かもしれないです。まあ、こういう本が時々混ざるからラノベって面白いのかも知れませんが。
読むタイミングを間違うと全く理解出来ない物語ってあると思うんですけど、ひょっとしたらこの本もその類いかな。正直さっぱり分からなかった。ライトノベルレーベルから出ているからって買ったら失敗。表紙買いなんてしちゃった日には目も当てられないとか思う。同じ様な感覚(多分ね)を扱っている作品だったら絶望系 閉じられた世界 (電撃文庫 1078)をお勧めするな。救いが無いのは同じ様なもんだけど、読んでそこそこ楽しめたし。