GOSICK〈3〉青い薔薇の下で

GOSICK〈3〉ゴシック・青い薔薇の下で (富士見ミステリー文庫)
GOSICK〈3〉ゴシック・青い薔薇の下で (富士見ミステリー文庫)桜庭 一樹  武田日向

富士見書房 2004-10
売り上げランキング : 52256

おすすめ平均 star
star何でも売ります
starデパートで起きた 奇妙な事件(;'Д`)ハァハァ  
star今回はちょっとおとなしめ

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取り付かれたように連続でGOSICKの3巻の感想を。
GOSICK2巻の感想はこちら
個人的に今の所一番のお気に入りなのがこの3巻です。なぜかというと、理由はもの凄く簡単です。
ヴィクトリカがとても可愛いからです。
amazonのリンクを見て頂ければ雰囲気はつかめると思いますが、表紙のイラストもフリルだらけでほっぺたが赤く書かれています・・・今回はヴィクトリカが風邪をひいて寝込んでしまうシーンが出てくるのですが、この描写が猛烈に素晴らしい。正直ヴィクトリカの(その英知以外の)ダメっ子っぷりが全開なのですが、これが可愛いのです。ヴィクトリカが注射をされるシーンがあるのですが、ちょっと引用してみましょう。

「痛いのは、いやだ!——ぐじゃ!」
「痛いから効くのよ、ヴィクトリカさん」
「嘘だ」
「……嘘じゃありません」

ちなみに「ぐじゃ!」というのはヴィクトリカのくしゃみです。まあ散々抵抗した挙げ句の果てに結局ヴィクトリカは注射をされてしまい、泣いたりしてしまうのですが。
ヴィクトリカの知性的で大人っぽい所と、注射をいやがるというまるで子供みたいな所のギャップがとてもとても可愛らしいです。実際に普段大人っぽくても時々子供っぽい所とかある女性は可愛らしく見えますし、ヴィクトリカもその例に漏れずいつもより遥かに可愛いです。
で、今回はヴィクトリカが風邪でダウンしてしまったために、本編で発生する謎の誘拐事件はヴィクトリカ不在のまま、グレヴィールと久条コンビで進んで行くのですが・・・このコンビでは非常に不安です。そこでヴィクトリカが電話越しに推理を展開するのですが・・・。謎解きについての言及はもちろん避けます。本編にてお楽しみ下さい。
とにかく、久条のいない所でのヴィクトリカの振る舞いが最高に楽しい巻です。久条がいない事への不安、寂しさ、あと苛立ちやら・・・。病気で弱気になって、しかも正直になったヴィクトリカの心の一端を覗いてみて下さい。
ちなみに、ヴィクトリカが風邪をひいてしまう理由も最高に可愛らしいエピソードです。
今回も武田日向のイラストの出来は最高です。表紙はもちろんそうですが、口絵のイラスト群の出来は最高です。特に私のお気に入りはヴィクトリカが日本の着物を来ている一枚なのですが・・・可愛くて色っぽいです。
本作ももちろんおすすめです。ぜひ読んでみて下さい。