花守

花守 (GA文庫)
花守 (GA文庫)越後屋鉄舟  文倉十

ソフトバンククリエイティブ 2006-08-10
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おすすめ平均 star
starまあまあ
starいまいち

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あらすじ

花主」と呼ばれる「鬼」をその身のうちに宿した少女がいる。少女は怪異をその身に宿した鬼の力を持って退治する役割だ。そして「花主」はその身のうちに宿した「鬼」の力のため、長く生きられない事が決まっている。また、「花主」に付き従う「花守」は怪異そのものを見つけ、そして「花主」を導き、その命をひたすら見守る為の役目。
・・・この話は、「花主」になった少女・花橘子規(はなつばきしき)と、その「花守」になった少年・蔵内春嶽(くらうちしゅんがく)の運命に翻弄される切なくて哀しいラブストーリー。

オラぁ、ダメだった・・・

雰囲気もあるし、描写も悪くないし、登場するキャラクター達もまあなかなか立ってるしで、楽しい要素満載と言えるんですけど・・・何しろ切ねえすよ! 哀しくて耐えきれないすよ! あんまりっすよ! 何なんですか一体! 作者アナタ、私を苦しめたいんですね? そうですね? ええそうに決まってます! 辛過ぎるっすよ! 王蟲大進撃してもう街中無茶苦茶になる位酷過ぎるっすよ! なんつーかこの展開は理不尽だよ! 色々と早過ぎるよ! そして決断も遅過ぎるっす! いろんな人に対して残酷っす! ラストシーンだって正直あんまりっすよ! うわああああん!

取り乱しましたが

全体的に良く纏まっている話だとは思います。幾つかのエピソードがまとまって大きな話になっている作品と言って良いと思いますが、それぞれの話の出来も無駄のない感じで良しですね。作品中に流れている何となく地方都市の穏やかな空気も良いですし、そこに暮らしている人たちも悪意を感じるようなところがなくて良い感じです。中心にある一つの悪意の塊みたいな「運命」さえなければですけど・・・。切ない・・・とにかく運命に翻弄される二人が切なくて、哀しい。時々光り輝くような瞬間があるから余計にそう感じますね。
う〜ん、比較的女性受けしそうな話のような気がするんですけど、どうですかね? この話を好きな人はどういうところが気に入ったんだろう・・・? 描写かな? 雰囲気かな? 切ないこの話自体かな? どこだろう。

A10神経系・右脳その他感情を司る脳細胞直撃系の話の為

多分評価不能個人的トラウマ本行き。平気な人は全く平気な展開のような気がしますけど。哀しくてやりきれない話は嫌いなンだよおおおおおお!
ラストシーンとか悪くない、どちらかと言えば良いのだけどメインストーリーの大筋の展開がオラとS極 vs S極位全く合わない。作品全体の作りやら表現やらが比較的お気に入りの部類に入る本なので余計に心の柔らかいところを直撃した感じ。最後の方は読了すら辛かった。イタい、イタ過ぎる・・・。あ、本当にちょっと胃が痛い・・・。
というわけでストーリー展開で星マイナス3で、結果星2つに・・・全体に出来が良いのに星1つはあんまりだと言う温情措置の結果です・・・が、オラには無理だ。これ以上の星はあげられない。
イラストも文倉十氏じゃないですか、作者と絵師で、よってたかって物語の質を高めてでっかいのを頭の上に落っことしてくれましたね。もうだめだ・・・。

感想リンク

booklines.net
正直、この位の切なさでは自分を見失わずに感想を書けるbooklines.netのdeltazuluさんのその冷静さが妬ましい!