１０８年目の初恋。

108年目の初恋。 (ファミ通文庫)

これは、いいなあ・・・青春だなあ、若いなあ、初々しいなあ・・・まあ、特に起伏があるような無いような物語ではあるんですけど。

ストーリー

まあつまり主人公兼ヒロインが１０８歳、とれと対の少年主人公・中学一年生の三宅新（あらた）という年の差の恋愛模様を描いたお話ですね。ヒロインが超ばあさん！？　いいえ違います、可愛い女の子ですよ・・・学校の校舎ですけど。うーんシュールな。
旧校舎であるヒロインと、今年入学して来た中学生の心温まる交流とトラブルと人生何とかなるもんだなあという如何にもラノベ展開を描いた作品です。

とにかく全体的にカユいのですが

良いです。悪くないです。特になんかそういう青春系のホルモンとかが減退傾向にあるおっさんには良い回春薬として機能するような気すらします。まあ中高生は読むなとは言いませんが、この薬効は年食ってないと実感出来まいてフフフ・・・と言った感じのストレートな恋愛物語ですね。

何しろヒロインが「旧校舎」ですから

なんやねんそのヒロインはという感じですが、その実非常に初々しいキャラで、少女らしいメソメソやらウジウジやらドキドキやらハラハラやらがちゃんと描写されていて、良いです。というか彼女の語り口で話は進むので、彼女の考えている事をトレースしながら話が進むという感じですね。それに時々挟まれる学校特有のネタがまた程よいありがち感で、むずむずしますね。

他のキャラも悪くない

特に三宅新君はいかにも少年の心をそのまま引きずったままの少年ですし、彼を最初邪魔したりする年上の女の子先輩のリアンも、「えびす顔」と表現されてしまう主人公の友達・坂柳友久や、主人公の少年にやっぱり仄かな恋心を持っていると思われる山下夕子もあまり変な印象を受ける事無い程度に丁寧に書かれている感じがしますね。

まー、ストーリーはそんな大きな起伏は無いけど・・・

十分楽しめたので星３つ。でもおっさんに対する回春薬としての価値は星４つ位？　なんか若かりしあの頃を思い出してみてえなあとか思ったらこの本読んでみましょう。いや〜かゆかゆですね〜。でも、でもっ、いいなーこんな青春・・・。

感想リンク

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みなさん既に結構読まれていますね。微妙に人気あった？　それとも表紙のパワー？