竜と箒とひかりの彼方

ここ数日随分と暖かくなってきましたね。今日の東京地方は風も穏やかで、街角を散策すると満開の梅から甘い匂いが漂って来て、私の心を穏やかな気持ちにしてくれます。
さて。

こんな燃えるおっぱい小説ないね。
いやいや、まいじゃー推進委員会!の人が全力でお薦めしてくれた理由も分かりますね。理由はもちろんおっぱいのためだけでは無いのは明らか。実に青春だ。

ストーリー

体のあちこちが実にでっかい少女・エリーナはとにかく高く飛びたいと思っていた。そのために魔法を身につけて、高く、高く、高く飛びたいと願って「陸軍魔法士官学校飛行科」に入学。初歩の初歩から魔法を学び、いつか大空に飛び立ちたい――そんな風に考えている少女。
しかし通う先は士官学校。もちろん「飛びたいから!」という理由で入学する連中ばかりではなく、敵と戦うための力を何をおいても手に入れたいと願っている少年・ヨーツェンや、訳ありっぽい少女、成金貴族の娘やら、魔女そのものみたいな生徒達が沢山いた。少年少女はぶつかり合いながら、少しずつ成長して行く。時に不器用で、時に痛快で・・・。
ドラゴンやらグリフォンやらが飛び回る魔法世界での「青春まっすぐ"とにかく空へ"のでっかい少女:エリーナ」と、「不器用バカ”とにかく強くりなたい”チビ少年:ヨーツェン」が中心となって織りなすストーリー。

設定とかは

まあ、アレですね。戦争のある世界を舞台にしたハリー・ポッター(それをいったらアカンがな)と思ってもらえれば良いんじゃないでしょうか。あっちは単なる学校ですが、こっちは士官学校なんで常にどこかしらで「戦争」「殺し合い」の匂いは漂っていたりします。

キャラ:エリーナ

主人公のエリーナはとにかく戦争とか戦う力とかは基本的にどうでも良くて、「高く飛びたい!」とだけ願っている少女です。実に真っすぐで、裏表が無くて、負けん気が強いという、そのメチャでかい乳さえ無ければ少女にしておくのがもったいない様なスカッとした少女ですね。

「キャンキャン吠えて、野良の子犬か!」

ケリくれた挙げ句に放つ台詞です。いやあ、イカす性格してるなあ。
・・・ちなみにエリーナですが、キャラクター性とその爆乳が絶対に切り離して考える事が出来ない演出のされ方をしているという意味において、完全なる爆乳キャラですね。どのくらいでかいかと言うと「おっぱいで窒息死の可能性」「胸のボタンが全部飛ぶ」などなどでしょうか。まさしく爆乳です。

キャラ:ヨーツェン

で、裏の主人公でもある少年ヨーツェンは少年の意地やら、熱意やら、空気読めない感が全開のどっちかと言えばイタいタイプの少年で、かつて少年だった私としては「あー、から回ってる〜」という見ていて辛いタイプでしょうかね。でも良く書けてるな。

「俺は戦える、絶対に奴らを倒す……邪魔する奴は、味方だろうが女だろうが、俺が叩き出してやる、かかってこい!」

同級生の「本来仲間」の人たちにこういう後先考えない発言しちゃう辺りが、回り見えてない感じで良いですね。でもそれにはそれなりのムキになる理由があったりするんですけど・・・しかしまあそれでもやり方がマズいよね。ちょっと味方もいなくて、切ないですけど・・・まあ、頑張れ少年。

まあその

サービスシーンなんかもあったりするんですが、あんまりエロという感じではないので、「うっひょう!乳でけー!」と冷やかし半分賞賛半分な感じで楽しむのが正しいスタイルではないでしょうか。
・・・ま、「あると思った!口絵カラーイラストにもなっている」お風呂のシーンではエリーナが同級生にその乳を責められて(攻められて?)息も絶え絶えになっちゃったりもしますが・・・まあ、まあ、いいね?

まあ爆乳少女も空気読めない少年も

どちらもとても良いですが、全体的に作品世界を覆っている「熱血な空気」が心地よい作品です。
ちょっと個人的にはキャラクターを沢山一気に出しすぎて、端役のキャラの描写が薄くなってしまっていたりするし(でもクロッカは良かったな)、なんかこのエピソード必要ないかも・・・と思った部分が無い訳でもないですが、ラストでのムカつく敵キャラとの大バトルでその辺は大目に見ちゃっても良いかな? って気分になりました。二人の重なった熱い魂が起こす奇跡とでもいいましょうか。
デカ女!チビ男!おまえら両方とも良くやった!ロックンロールだ!喝采を送りたくなりましたね。

星ですけど

4つでしょうか。
全体的に性急な感じがしたのがちょっとという感じと、視点があっちこっちに飛び回る感じがちょっとウザッたかったかな・・・でも面白かったですね。
イラストも全体的に良いですね。簡単に書いている様な感じではありますけど、奥行きのある感じが個人的には好きですね。
ところで、イカす台詞はまさしく「まいじゃー推進委員会!」の人が引用している所なので、もし見ていなければそちらでどうぞ。