鋼鉄の白兎騎士団(1)

鋼鉄の白兎騎士団 I (ファミ通文庫)
鋼鉄の白兎騎士団 I (ファミ通文庫)伊藤 ベン

エンターブレイン 2005-11-30
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おすすめ平均 star
starいい
starこの「鋼鉄の白兎騎士団」シリーズ
star表紙みて、こりゃええわと大人買い

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とにかく、表紙イラストはストレートにエロッシュですね。白銀の鎧にその身を包んでいる割には、一番防御しなきゃならん所がイイ塩梅にヒモパン一枚という!そしてそこから下にかけては完全に布一枚っぽいではないですか・・・これはアレですね。今流行の視線誘導技術って奴ですね(違う)。

まいじゃー推進委員会!」さんがこう、アレですよ。指名したからだかんねっ!? 表紙がその・・・ひもぱん的エロ、いや可愛らしい女の子が書かれていたから手に取ったって訳じゃないんだからね!? か、勘違いするんじゃないわよ!? 
・・・そもそもですね、良い歳こいて、

  • 性欲にまったく衰えが見られない
  • 朝立ち率90%は固い
  • 今でも一日3回は普通にいける(何がとは言わない)
  • 新鮮なネタがあれば5回はこなせる(狙えば二桁いけるかも!?)
  • 角度(何の?)は青春まっただ中
  • 男の性欲不振によるセックスレスがどうしても理解できない

というここの管理人が感想をお送りしております段階でなんかもう、色々とダメさ全開って感じですが。「性欲をもてあます」のはスネークだけじゃないんだよ!? ・・・誰かなんとかしてくれ。俺の息子が無駄弾を撃ちまくってますよ!?


閑話休題

ストーリー

エスペリテ・ウモルと呼ばれた人間界の一角、バスティア大陸のアグァローネ地方東端クセルクス盆地を本拠に構える「守護天アルアラネの加護を戴く聖少女騎士団」という名前の騎士団があった。通称「鋼鉄の白兎騎士団(しろうさぎ)」という。
白兎騎士団への入団条件は厳しく、知性、強さ、そして美しさが問われ、さらに未婚の女性のみしか入団できないという条件が設けられていた。なぜならば、加護を与えるアルアラネが美しい肉体を持つ未婚女性しか加護をしない女神であったためである
主人公のガブリエラはそんな「白兎騎士団」に入団を夢見る少女です。実家で従者であったレオチェルリと共に入団試験を受ける事になるのですが、そこには想像以上の困難が待ち構えていて・・・というお話。

もう設定からし

美味しいではないですか。

  • 加護を与えるアルアラネが美しい肉体を持つ未婚女性しか加護をしない女神

って段階でもうアレです。エロいですよね。・・・しかしまあ実際の所本編は体育会的な展開をしますので、エロここに極まれり!とかって感じではないんですが、まあ前半の描写は結構キテますね。ガブリエラとレオチェルリが試験に向けて訓練をしているシーンからメインストーリーが始まる訳ですが・・・ちょっと引用。

やがて幾筋もの汗が滑らかな肌の上を滑りおち、胸や股間を隠す薄布を濡らした。濡れた白い布越しに、豊かな胸の頂点にある桜色の乳首や股間の淡い茂みがうっすらと透けて見える。

侍女として、いつも風呂を共にしているレオチェルリは、双つの美しい円錐形の高山の頂きに、桜色をした真珠貝のような美しい宝石が戴っているのを知っている。もちろん侍女として、いつも風呂を共にしているレオチェルリは、ガブリエラの股間の茂みが髪の毛に負けないほど美しい金髪であることも知っている。

俺を侍女にしてくれませんか?男だけど

まあ

いきなりアヤシイ方面から物語の紹介に入ってしまいましたが、本編のほとんどは「白兎騎士団への入団試験」に費やされますので、美少女達のちょいエロ描写はめっきり影を潜めるんですが、そうなってからでも十分に面白い。
一対一の剣術合戦という感じの描写もあれば、そうではない戦術、謀略といった知性が問われるような試験内容となっていまして、そこいら辺りにガブリエラ達がどう向かって行くのかといった辺りが事細かに描かれます。この辺りの描写が個人的に丁度よい辺りを彷徨っているような感じでして「周囲の状況について丁寧に書かれつつも主人公達中心の視点を失わない」といった感じが好印象です。
・・・その、群雄割拠するような歴史ものが好きな作家の場合に「敵/味方ともに良く書き込みたい」という衝動に耐えきれずに戦場を俯瞰したような描写になることがありがちですが、この本はあくまで主人公視点を失っていません。つーか「主役が立派な美少女騎士候補なのに、別の部分にページ数割いても仕方ないじゃん!?」という吹っ切れっぷりが伺えます。
まあ、話の端々に伺える丁寧な書き込みからすると、正統派の西洋ファンタジー作品なんかも嗜んでいそうな作家ですが、その辺りの読書経験が生きていそうですね。所々私好みの濃い描写があって好きです。

キャラですけど

主人公のガブリエラはバランスに秀でたタイプで、どちらかといえば「知恵と度胸と大ばくち」ってタイプでしょうか。
・・・実はこの話メインストーリーの始まる前の冒頭で、ヒロインのガブリエラが将来若干十八歳で「白兎騎士団」の「団長」となっているという事実が書かれているんですが、そこに至までの道筋を書いている話なんですね。
団長が「現在」、入団試験が「過去」として語られます。現在は現在である種の大ピンチを迎えてはいるんですが、この辺も今後どうなって行くのかが非常に楽しみですね。

結構な

無茶な展開があったりもしますけど、そこら辺はラノベとして個人的に十分セーフな感じでした。架空歴史群像物よりあくまでパーティ単位の冒険者的物語が好きな私としては十分楽しめたと言えますね。
なので星4つ。奇麗に好みに合致したゆえの4つって感じでしょうか。人によっては作風があわずに今イチという人がいそうですんで、その辺りはもうなんとも言えませんが。
伊藤ベン氏のイラストはもう・・・口絵カラーでなんか胸の頂点に小さな膨らみが浮き出ている感じとかがアレですね。アレです。ただし・・・本編イラストの白黒の味わいについては、それほど絵柄はキライでは無いんですが、構図の取り方とかはあまり好みではないですね。まあ、1巻はキャラクター紹介も兼ねている感じでしょうからある程度は妥協して、2巻に進もうかなとか思います。