エターナル・ホワイト

神曲奏界ポリフォニカ エターナル・ホワイト (GA文庫)
神曲奏界ポリフォニカ エターナル・ホワイト (GA文庫)高殿円  きなこひろ

ソフトバンククリエイティブ 2006-07-12
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おすすめ平均 star
star初めてだけれど面白かった
starやはり高殿円は上手い。
star白の次は?

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いやー、こういっちゃなんだけど、黒、赤、白ときて一番好みにあったのが多分この白ですな。
面白さで言えば白=黒>赤って感じですけどね。なんというんでしょうか、こう、ほら、勢いというかうーん・・・ナニ? え? 波長? おっおおっそうそうそれそれ! 波長! 波長ね! いやあ今のいいよ今の間の手は!

・・・とか空しい一人芝居は良いとしてもですね。こういういかにも阿呆だなあというキャラのたった話が好きなんでしょうかな。・・・違う気もするけど、まあいい! 楽しめれば!

ストーリー

ポリフォニカ世界において遥か昔、「精霊島」という大空に浮かぶ浮遊島が存在していた時代。その時代に一人の少女がいた。名前をスノウドロップ(スノウ)という。
彼女に取って大切なのはとにかく仕えているグラナード家のお嬢様のプリムローズ。プリムローズお嬢様のためならこのスノウ、たとえ火の中水の中、どこまでも付いていく所存であります! といった勢いで、実はただのメイドなのにも関わらず剣術などを習ったりしてしまったりと色々と性格/行動共にスパークした少女(まあ実際にプリムローズとは仲良し)。
ある日、コンテストで「スノウドロップの主であり敬愛する主人であり最愛の存在でもあるプリムローズお嬢様」が音楽コンクールで優勝する事となり、くだんの「精霊島」へ行ける事になります。・・・しかし、ここでスノウにとって悩ましい事が一つ。
お嬢様がコンクールに優勝して神曲楽士への道が開けたのは素直に嬉しい・・・ただ、当然コンクールになぞ出ていない自分は「精霊島」には行けないという事になるので、プリムローズお嬢様にお仕えする事が出来なくなってしまうではないか!
とは思った物の、お嬢様の夢を自分が妨害する事などもってのほか、自分が我慢するより他は無い・・・と涙をのんだスノウですが、そこに謎の梅干し男が現れた。梅干し男はこんな事をスノウに言う「おまえを精霊島につれていってやれるぞ」と。男は伝説のコントラバスの精霊だという。
赤、黒と全く異なる時代で展開されるポリフォニカシリーズの白、開幕。

とにかくですね

個人的にスノウドロップの性格とか行動そのものが直撃のツボに入った感じですね。

「お嬢様はいかがなされたのだ。お嬢様は、まさか……」
「も、もうとっくに、お出かけになられたよ」
「ぬな!」
その場で切腹しそうな勢いで、スノウは吠えた。
「な、なんたることだ。よりにもよって、こんな日に寝坊するとは、このスノウドロップ、一生の不覚。なんとしてもこの失点はとりかえさなくては!」

外見は一応可憐な少女ですが、口調は「忠」の侍のそれです。

そのキラリと光る切っ先と、あまりの偉そうな態度に、ドアマンは目に見えてうろたえた。
「ど、どなたでしょう」
「わたしは、かの『鮮血の旋律士』グラナード公爵家が長女、プリムローズお嬢様にお仕えする……」
「お仕えする……?」
「メイドだ!」

ああ、バカだな……。でもお前みたいなヤツ、俺は嫌いじゃないぜ……?(微妙に少女漫画風?)
とにかく大絶賛少女です。某小説の「〜し殺す」は有名ですが、それと同じくらいバカですね。「絶賛死ぬがいい!」「そのほうども絶賛どけーい!」「絶賛貴様を斬る!」などなどの名言を連発してくれます・・・が繰り返しになりますがただの下っ端メイドです。別にメジャー大名とかではありません。つまり絶賛大バカ娘という事になりますか?
しかし裏表がなくで実に気分がいいのです。ああ、こういう少女は本当に見ていて飽きないな・・・。とにかくスノウドロップにとって、

  • 1にお嬢様
  • 2にお嬢様
  • 3、4がなくて
  • 5にお嬢様

といういっそ清々しい程の一点集中型の娘ですね。飛行機に片道燃料しか積まれていなくとも飛べるタイプ。つまり——特攻?

で、スノウ以外ですけど

プリムローズも実は結構いい味を出しているキャラでございまして、この辺り書き込みすぎるとネタバレになりますので遠慮させて頂きますが、結構なタマでございましてよオホホホホ・・・といった感じでございましょうか。
チワワの皮を被った軍用犬と言ってもよろしいかも知れませんわね? この辺りは口絵のカラーイラスト漫画の出来が非常に良いので各自そちらでご確認頂きたいわね(何者かが管理人に絶賛乗り移り中)。

精霊のブランカ

上に出て来たコントラバスの精霊ですが、実は結構大物。・・・とかは個人的にどうでも良くて、危ない発言をするキャラクターとして記憶に残ってしまいました。外見は良い男のようですが、以下問題発言を引用。

男は、まるで枕でも持っているかのように、軽々とスノウの腰を抱いて引き寄せ、
「優しくしろ」
「は?」
なぜかちょっと恥ずかしそうに、男は言った。
「俺は、久しぶりなんだ」
「へ」
「……もちろん、だれかを受け入れるのは初めてじゃないが、長いことひとりだったからな。だから、優しくしてくれ」

「どうしてそんなに俺を嫌う。俺は、お前の指先でこの肌を撫でられるのを、ずっと待ってたんだぞ」

男の顔と外見でそげなこといったらなんねーだ!(女性読者的にはイケナイポイントかも知れんな?)・・・まあつまり楽器ですからね、分からんでもないですが、どう考えてもエロいです。本当にありがとうございました。

これは忘れちゃいけない

実は個人的に一番響いたのは消えかけていた小さな精霊に神曲を捧げて、「雫」という名前をつけて契約した話ですかね。

「ありがとう、ありがとう。すき。あなたのおうた。とてもすき、とってもすき」

ああ・・・俺はこういう小動物系に弱いんだ・・・ああ、そう、そこだよ、そういうの凄くいいよ・・・(まだ絶賛乗り移り中:キモイ)。

とにかく

まとまりも良く、全体的な話も面白くてするすると読めてしまい絶賛お喜び中(管理人が)。
星4つですかね。シリーズ1巻目でキャラ説明などにページを割いてコレなんで、2巻も絶賛期待中。という感じでしょうか。
きなこひろ氏のイラストは少女漫画っぽかったですが、構図とかが良くて、意外に好きですね。口絵カラーの良さは上の方でも触れてますけど、良い出来です。・・・レジンキャストミルクの口絵カラー漫画を読んだことのある人はそれを思い出してもらえると分かりやすいかも知れません。
・・・なんか今日の感想はテンションが高いなあ・・・血圧が高いのかも知れない・・・あるいは絶賛死亡フラグとか?

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