BLACK BLOOD BROTHERS (S)(1)
BLACK BLOOD BROTHERS (S)(1) ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集― (富士見ファンタジア文庫) | |
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ストーリー
BLACK BLOOD BROTHERSの本編3〜5巻の間の空白の1年間を埋める短編集です。本編のシリアスな展開は比較的なりを潜めて、コメディ中心の展開が多いですかね。それでも所々ストーリーをキュッと締めてくるので侮れないです。
短編を中心・・・というか、短編にしか登場してこないキャラクターとかもいたりするんで、その辺りの補足も楽しい作品ですね。
護衛者、ジローとコタロウ
一言で言えば役立たず。微妙なネタを交えつつ紹介。
ジロー
- 電子機器一般が壊滅状態、明治生まれは伊達じゃない
- 弱点が多過ぎて聖書を踏んでも痺れたり
- 基本的に真剣さが足りない
コタロウ
- 頑丈なだけで戦闘力として全く期待できない
- 集中力がゼロなので見張り一つまともに出来ない
- クローズアップ・バカ
被害者、葛城ミミコ
葛城ミミコ
- 仕事はいつも通りこなしている
- 護衛がいると思って強気に出たりして?
- でも護衛はやってこない
ある意味本編より悲惨ですな。若いのに苦労人です。
物語を彩る関係者たち
楠ヒバリ
天然のデータ破壊者。どうしてオーダー・コフィン・カンパニーにいるのか分からない。恐るべき後輩。近寄ると書類やデータが破壊される噂好きの現役高校生。近寄らせてはイケナイ。
スワン・鐘(チェン)
華僑の大家の娘。なぜかミミコをライバル視しており、ことあるごとに突っかかるが仲は実は良いらしい。何故かジローに憧れており、何かとちょっかいを出したがる。
朱鷺藤サキ
ヴァンパイアと人間のハーフ(ダンピール)で、調停員としては屈指の戦闘力を持つが、ある病の末期患者。いいのかこれは。
全体では
星3つかな?
もうちょっとで4つにしてもいいんですけど・・・前半の1〜3話は同じような展開が続いてしまったんでこんな感じですが、後半にかけて新しい要素なんかも加わってくるので楽しみが増えましたね。
特にラストの話「酔余餐戯(スウイート・ゲーム)」が特に良かったです。実はこれ、スッゴイエロイ話ではないでしょーか!? 吸血行為ってつまりは「牙を打ち込んで命のエキスとも言える血液を吸う」という事な訳ですが、若い娘に牙を打ち込むって・・・ある種の暗喩ですよね〜これは。そう考えながら読んだりすると、コレはいいですな!