今日からマのつく自由業!

今日からマのつく自由業! (角川ビーンズ文庫)

今日からマのつく自由業! (角川ビーンズ文庫)

「マのつく自由業」と聞いて私がしばし考えて、一つの結論へと至りました。つまり・・・。


マタギ?


違います。
まあそんな人間が初めて手を出した角川ビーンズ文庫ですが、結論から言えば十分読了に耐えるというか、それなりに面白かったという所ですね。

ストーリー

根性だけはそれなりに太い高校生(ただし結構小柄)な主人公・渋谷有利(しぶやゆうり)は、ある時不良っぽい連中に絡まれている同級生を助けようとして、自分が何故か被害者側になってしまう。公園の便所に連れ込まれ、今からまさしく便器に顔を突っ込まれるか! というタイミングで世界は暗転。
気がつくとそこはなんというか――テーマパークっぽかった。
そこでもまた何やら変な大男に狙われたりしてしまったのだけど、自分を助けてくれる青年(美丈夫)が現れて、有利をこう呼んだ。「陛下」と。
普通の高校生(?)渋谷有利の突然異世界巻き込まれ型ファンタジー作品の1巻ですな。

おお、おお

これは構成的には女性の読める(まあ男性も読める)「ゼロの使い魔」ですな。
異世界召喚、謎の力、唐突感などなどが近いです。しかしまあ決定的に違う所と言えば、女の子が一人も出てこないって所でしょうか? ですので当然そっち方面のお色気は期待できませんが、美少年、美男子の妙な色気は期待できます。
ちょっと手を出そうかな・・・どうしようかな・・・恥ずかしいかな・・・とか思っている男性諸君のために、簡単なキャラクター紹介をしてみましょう。

渋谷有利(ユーリ)

日本の普通の高校生ですが、前述の通りに単純、直情的で正義感も強く、どっちかと言えば猪突猛進型の人間ですか。うんうん、多分女性読者からすれば「かわいい」感じの少年ですかね。
異世界に行った途端に「陛下」呼ばわりされていますが、当然というかなんと言うか、適応できないのでやりたい放題です。

コンラッド

有利を助け、また良く補佐し、ガタイも良く面構えも良いといういいとこ取りをしまくったような青年。有利の一番の理解者というポジションですね。
例えば・・・「アルスラーン戦記」で言えばダリューンのようなポジションですかね。まああそこまで堅苦しくはないので、初心者でも安心です。とにかく一番信用できるキャラクターという感じでしょうか。しかもお偉いさんです。

ギュンター

銀髪の明らかに美形で、女性が見たら失神するとまで言われる程の美形です・・・が! 結構怪しい。
どう怪しいかというと、その、アッチ方面で怪しい訳です。有利に対して非常に過保護なのですが、それ以外にも有利の裸を見て鼻血を出すのはまず基本としておさえてもらって、なおかつ発言のあちこちに何やら偏愛やら欲情(?)やらが見え隠れしているという・・・。しかしバカなので笑えます。

グウェンタル

コンラッドと血のつながりのある(異父兄弟)の長男。なんというか冷たい感じのするやはり美青年。この話ではあまり有利と絡んできませんが、なにやら先の事を考えながら行動しているらしい。この話では・・・潜在的な敵? なのかな?

ヴォルフラム

グウェンタル(長男)・コンラッド(次男)ときて三男。美しい母親の外見をそのまま受け継ぎ、見事なまでの美少年。
しかしこれがまたベタベタのツンツン少年でして、こういうのがツボにはまる人はかなり今後大変な事になるんではなかろうか? というポテンシャルを感じさせるキャラクターです。・・・今後、ちょっと萌えちゃったりしたら、俺どうしようかな・・・・。

ツェリ

超絶色っぽく、超絶適当で、もの凄い良い女なのだけど上記三兄弟の母親という恐るべきキャラクター。まあ女性が少ない本作では貴重は女性キャラという事で。

それにしてもですね

設定のおバカ感がいっそ清々しいです。本当に清々しい程のアレっぷりです。
怒ってビンタしたらアレだとか、落としたナイフを拾ったらナニだとか、その素晴らしいまでの頭の悪さは一体作者はどうして身に付けたんだろうか? という感じではありますね。しかし個人的に一番ウケてしまったのは。

「お上にも情けはある」

の発言だったりして。何故突然御白州での桜吹雪な御奉行的展開?

総合

星3つかなあ?
いや、恐らく女性読者なら随所に散りばめられた萌えポイントにアンテナが反応するのかも知れませんけど、やっぱり当方男である訳でして、いわゆるゴロンゴロン的展開とまでは行かないのですね。まあそれでも読める辺りが面白いのかも知れませんが。
とにかくこれ書き終わったら「今日もだらだら、読書日記。」のうららさんがきっと既に感想を書いていて、そしてそこで思いっきりハァハァと暗黒波動(魔闘気?)を噴射してくれていると思うので、それを読んでみようかな・・・。

感想リンク

今日もだらだら、読書日記。
感想を存在を知らずに上の内容は書いたのだけど、調べたら本当にハァハァしている感想があったので、もうなんと言って良いやら・・・うららさんって・・・。