いぬかみっ!(6)

いぬかみっ!〈6〉 (電撃文庫)
いぬかみっ!〈6〉 (電撃文庫)有沢 まみず

メディアワークス 2005-04
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おすすめ平均 star
starこの巻の表紙はいまり&さよかです
starこれ
star傑作!!

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表紙は「いぬかみっ!」の可愛くないちょいロリ姉妹いまり&さよかですね。身近にいたら楽しいんでしょうが、相手にしているとなんとなく呆れのため息が出そうな二人ですな。背景は黄色いチューリップで、花言葉は「実らぬ恋」・・・え?

ストーリー

犬神使いの川平啓太は犬神使いとしての力を存分に発揮しつつあり、ようことの関係も良好なものになりつつあるものの、しかし生活水準は最低のランクにまで落ち込んでいた。現在ホームレスである。
啓太はそんな状況なのに、ようこは楽しそう、ともはねも楽しそう、猫の留吉も来たりする、河童もいたりする、ついでに薫の犬神たちが啓太の所に訪れて騒いだりとかしたりして・・・。
と言いつつも、今回も色々入り乱れての大バトルが展開! 名前だけ出続けていた大魔導師・赤道斎との全面衝突だ!

川平啓太と序列騒動!

下克上——それは犬神の世界でも例外無く発生するのだ!
といっても薫の所にいる「いまり」と「さよか」の二人が自分たちの序列が8位と9位なのが納得いかん! ということでおっぱじめた争いな訳ですが。未だちゃんと登場していなかった薫の犬神の紹介がてら綴られる、ちょっとどうでもいいような話?

  • フラノ
    • 占いが得意な天然系犬神。彼女によると啓太は近い将来オムツをされて、変態に言い寄られ、下水を流されるらしい。嫌な未来だな!
  • てんそう
    • 前髪を下ろしたスケッチの得意ないぬかみ。どうもいぐさの同人仲間らしいが、巻末の四コマによると作っているのは啓太×薫本らしい。
  • ごきょうや
    • 白衣を着た冷静な医者としても行動出来るバランス派。実は昔啓太の父の犬神だったらしい。

などなどですかね。
しかし実はこの話の最大の萌えポイントはともはねと啓太のボール遊びシーンだったりするのです! あ〜犬を飼った事がある人ならこの可愛らしさ、分かりますよね!? しかも犬なのに幼女! 幼女なのにしっぽ! (*゚∀゚)=3 ムッハー!!

川平薫と恋の妖精!

金のあるヤツぁ夢が無い
顔のいいヤツぁ根性が無い
(出典:忘れた)

という訳で「いぬかみっ!」の男性読者から総スカンを喰っているんではないかという川平薫の活躍するような話だったりしますが、実は恋の妖精が出てきまして、彼による犬神たちの心模様が覗ける話だったりします。うわーい、なでしこがちょい怖!
ちなみに薫と犬神たちの活躍(おもにたゆね)によって啓太のホームレス生活続行が確定します。

川平啓太と薫、赤道斎と戦う!

事の起こりはともかく川平薫が(仮名史郎もだけど)行方不明になる所からスタートな訳ですが、原因は封じられていた大魔導師・赤道斎の復活劇にあったわけです。とにかく今までで最大最凶の敵です。その凄まじく高まっている魔力もその理由の一つですが、一番の理由は・・・。
フリチン(フルチン)だからですね。
魔導師のローブも下半身は丸出し
スーツを着ても下半身は丸出し(ぞうさんに蝶ネクタイ)
靴下はいてもパンツははくな。・・・ちなみに、

  • 「フリチン」の場合
    • 振り(日本語)+ちんこ=ちんこが何も制約を受けずに放り出されている状態を表す造語。
  • 「フルチン」の場合
    • Full(全部、十分に:英語)+ちんこ=ちんこが全てさらけ出されている事を表す外来語の影響を受けた造語。

「フリチン」は西日本で一般的に使われており、その辺りに歴史と言葉のこだわりが感じられますね。「フルチン」は東日本中心というか、関東から東北地方で使用されている模様です。


嘘だけど
どうでもいいけど。本当にどうでもいいけどな!

明日から始まる第一歩

実は終わっていなかった序列争いが形を変えてココに結実! その意外な結果とは?
とにかく薫が怪しいのとなでしこが凄いコワい話であります。俄然きな臭くなってくる川平薫の周辺。一体彼に隠された秘密とはなんなのか? ごっつい伏線が張られる話です。

総合

次へ繋がる一冊という感じですね。
赤道斎戦は実に笑える話でしたが、5巻の盛り上がりと比較した場合にはちょっと今イチでしたねえ。
口絵イラストはカラーマンガですね。主人公はごきょうやです。少女マンガチックですねえ・・・。うーん。巻末には犬神データファイル(5巻で「?」になっていた3人も埋まっています)がついてお買い得な一冊となっています。