アビスゲート(1)果ての見えぬ淵の畔に
アビスゲート〈1〉果て見えぬ淵の畔に (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 神坂一,芳住和之
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2007/10
- メディア: 文庫
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ストーリー
「アビスゲート(淵海孔)」と呼ばれる現象があった。
大地が突然消失し、海が出現し、その「孔」から出現する奇怪な生物(淵より来るもの:アビスフォーム)が人々を襲う・・・人々は突然の「海」の出現を恐れた。何もかもを飲み込んでしまう海を。
そしてそんな世界に暮らす冒険者たちがいた。主人公の若者はクラウス。叔父のルグナードと共に賞金稼ぎとも傭兵とも言えるような生活をしている者達だ。彼らはある偶然から一つの事件に遭遇し、そしてそこからアビスゲートにまつわる得体の知れない出来事に巻き込まれていく・・・。
うーむ・・・
「ドアーズ」が衝撃的なほど楽しかったので、このシリーズにも手を出してみたのですが、正直微妙でした。
ただ、世界観は(おそらくまだまだこれから色々秘密が出てくるんでしょうが)そこそこ楽しめる感じでしたね。
善なる神と邪神がいて、戦いの結果、善の神オーランは、邪神を海に封じた。
封印の杭として使ったのは無数の大樹。封印樹は枝を伸ばし成長し、海から地上へと出た所で朽ちて平かになり、我らの住まう樹大陸になったのだ――と。
だがオーランの封印も完璧ではなく、名前すら封じられた邪神は、海に自らの僕を無数に生みだした。
それこそが淵より来るもの(アビスフォーム)。邪神の復活を願うものども。
いまだ滅びぬ邪神の力は、時として封印樹の一部を朽ちさせて、朽ち落ちた樹のあった場所には海が現れる。
すなわちそれが淵海孔(アビスゲート)。
邪神の領域。人には決して見ること能わぬ深淵へと繋がる門。
なんて説明をされます。
この作品内での神話がどれ程真実を現しているのかは分かりませんが、こんな基本設定みたいですね。
で、これに絡めて魔法のような力「神呪(セレストル)」を使う神呪使い(シンガー)という存在がいたりと、剣と魔法の世界の基本がありますね。
キャラクターがイマイチ
主人公のクラウスはまあ・・・戦う動機みたいなものが結構見えているので悪くないんですが、若輩者なのかそれなりの経験者なのか分かりませんでしたね。血気盛んな突進型の若者かと思ったら、実戦ではなかなかの戦いを見せてくれますので、ちょっと印象がぼやけました。
叔父のルグナードは飄々とした古兵という感じで結構良いですが、印象にガッツリと残るようなパワーを見せつけているとは言い難い感じでしょうか。決して悪くは無いですが、良くもないです。
途中参加で恐らくヒロイン(?)のアリサもちょっと魅力という意味では今イチでしたかね。掘り下げていけばきっと味は出るんでしょうが、この1巻ではまだまだという感じです。