ラブ★ゆう(4)

ラブ★ゆう 4 (4) (集英社スーパーダッシュ文庫 な 4-4)
ラブ★ゆう 4 (4) (集英社スーパーダッシュ文庫 な 4-4)七月 隆文

集英社 2007-10
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おすすめ平均 star
star文章の書き方が狙いすぎかも
starツンデレラ様が新たになにか目覚めかけるお話。

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ストーリー:大きく変えてないけど

ゲームの中の女勇者に入れ込んだ主人公の少年・神田俊(かんだしゅん)は生まれて初めて非現実的な空想に成功した。その時、ゲームの中から女勇者であるロザリーが出て来てしまった!

生まれついてのお姉さんと表現される隣りの家の女の子小鳩みことこばとみこと)や、ツンデレお嬢様冷泉院撫子(れいぜいいんなでしこ)などとのもめ事を挟みつつ展開するトンデモラブコメディー!
3巻で出て来た妹キャラ・ナギサを取り込みつつ、ストーリーの謎に迫ったり、主人公が頑張ったりする4巻です。

むむ?

相変わらずのエロさに加え、今回はちょっと「神田俊はなぜ今まであり得ないような空想をすることが出来なかったのか」「神田俊の能力とは一体なんなのか」といった謎に迫ったりします。
もちろん女の子たちも迫ってきます。迫られっぱなしの主人公が羨ましかったり羨ましくなかったり、いや、やっぱり羨ましかったりします。
ちなみに本編の書き出しが、

ネコミミが歩いてくる。

です。後の内容は推して知るべし。

とにかく

順にキャラクターを見て行きます。

白金碧空(しろがねそら)

神田俊の前に現れては思わせぶりな発言を繰り返す、謎めいた少女です。
いきなりパンツ見せイラストとともに登場で、もう色んなものが脳みそからポロポロとこぼれ落ちて行く感じです。

ちょうど目線の高さだった俊には、布地とか、股間のやわらかなカーブが、感触がわかりそうなくらいに見えてしまった。

・・・なんつーか、(作者の)視線がエロい! でもそれがイイ!

ロザリー

相変わらずのシュークリームマニア&かしこさ40のヒロインです。強い/弱いでしか基本的に物事を測れない感じのかしこさです。
今回は結構なピンチに巻き込まれてしまったりするんですが、その辺りは主人公である俊の見せ場ですので、まあ期待して(?)見守って行きましょう。
・・・というか今回ロザリーは良い所があんまりないんだよな・・・といいつつも、

「! やだ、ロザリーちゃん、ぜんぜん生えてな……」

アレです、例のパ○パ○って奴ではないかと思われますが、具体的にどの部位の事を指しているのかは分かりません!

小鳩みこと

百年に一人のお姉ちゃんと言われる程の逸材であるお姉ちゃんであり、何かというと激しい妄想を展開、「俊ちゃんがニートになっちゃう!」と悲鳴を残して失神する特殊技能を身につけつつも、その実俊を「お姉ちゃん的蜂蜜漬け」にしてトロトロにして飼いたいという恐るべき深層心理を秘めたお姉ちゃんの中のお姉ちゃんです。肉感的ボディを誇ります。
今回は話の中で「人魚姫」が使われるのですが、そのシーンでは先輩人魚として出てきますが、やっぱり妄想し・・・。

「俊ちゃんがニートになっちゃう!!」
みことが、気絶しました。
そして、ぷかーっ……と海面に向かって浮かんでいきます。
オスの魚の群れも一緒について行き、体のあちこちをつっついたり、白いもやのようなものを吹きかけたりしました。

白いもやを吹きかけんな

冷泉院撫子

ツンデレお嬢様かつかなりの戦闘力を誇るタカピーお嬢様ですが、今回はものごっついアドバンテージをゲットして、俊にせまります。その様はまさしく女王様・・・というかひょっとしたらMのケもあるような気がしないでもないです・・・!

「……なかなか、悪く……ありませんわ……」
俊を見下ろす撫子の瞳が、なんだかアヤシくなっていた。
頬が染まり、呼吸が「ふっ、ふぅ」とわずかに乱れている。
ぞくぞくと駆け上がる未知の快感に戸惑い、葛藤しているふうでもあった。

私が思うにですね、この撫子がヒロイン達の中でもトップクラスにヤバい性癖の持ち主じゃないかと思ったりしますが、まあいいです。好きなんで。

ナギサ

ザ・妹。
妹ファンには堪らない感じのキャラの造形をしていますが、このような妹は世界中を探しても恐らく見つからないであろうという夢の存在ですな。
なし崩し的に俊の家に同居する事になり、その他のヒロインが俊の家になだれ込むための口実を作ってしまい色々と大変な事になります。

「お兄ちゃん、ナギサがここにいたら、めいわく……?」
じっと、見上げてきた。
うるうる光る、捨てられた子猫のような瞳。

妹スキルを見事に使いこなしています。

もやの中、紺の化学繊維を身につけたナギサが笑う。
サイズが小さめらしく、全身にぴっちり食い込み、内ももの肉がちょっとはみ出ていた。
そして、小脇に抱えたお風呂セット。
「一緒に入ろ?」

・・・作者の見事なまでのこだわりに敗北感すら感じます。

今回は

後半は意外や意外、俊の活躍するファンタジーストーリーとなっておりまして、主人公がなんだか頑張ったりします。
その辺りでちゃんと見せ場を持ってくる辺りに作者の良心というか、作品に対するこだわりをみたような気もしますね。単純に女の子のえっちいシーンだけで埋め尽くさなかったのを評価したいですね。
ロザリーはあんまり活躍出来ず、活躍出来ないどころかピンチに陥ってしまうんですが、その分ご褒美もありますね。

総合

星4つ・・・にしてたんだけど3つにしてみた。
とにかく後半は主人公の頑張る話になっていますので、その辺りをどう受け止めるかによってこの本の評価が決まりそうです。
個人的には作者による「主人公を主人公として活躍させたい」という物語作りに好感を持ちましたね。人によってはお色気描写が減った事を残念に思うかもしれませんが、シリーズもこれで4冊目ですから、この位の展開は十分ありでしょう。
といいつつも・・・よく考えてみると私個人はエロい展開しか期待してなかったような気がするので、星を3つに変更しちゃった! まあ、そういう評価も、アリだよね? ね?
イラストはみけおう氏ですが、相変わらず肉感的でアレな感じが作品と合っていてグーですね。

感想リンク

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