AKUMAで少女(2)嵐を呼ぶ転校生

AKUMAで少女~嵐を呼ぶ転校生~ (HJ文庫 わ 3-1-2)
AKUMAで少女~嵐を呼ぶ転校生~ (HJ文庫 わ 3-1-2)高階@聖人

ホビージャパン 2007-12-01
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おすすめ平均 star
star第一巻で面白かった部分が……ビミョー
starなんだかなぁ・・。
star楽しく読ませてもらいました。

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ストーリー

高校生の滝沢僚(たきざわりょう)と、隣の家の少女如月ゆり絵(きさらぎゆりえ)は、色々とあった挙げ句にお付き合いする関係となった。端から見たら中々に微笑ましい関係だったりする。尖った彼女と穏やかな彼氏、強気の彼女と弱気の彼氏、受け止められ方は色々あるようだけど、周囲の反応も概ね好評だ。
しかしある日、階段から二人同時に落ちた時、またしても「魂の入れ替わり」が起きてしまう・・・元々魂を入れ替えた張本人である悪魔のデビルベア曰く「いったん魔法で入れ替えますとな、体質が変化して、ちょっとしたショックで入れ替わりが起こりやすくなりますねん」だそうだ・・・。
またしても入れ替わってしまった二人。そしてそれにあわせるようなタイミングで一人の転校生がやって来る。花村勇作というまさしくイケメン。ついでにデビルベアが何ものかに誘拐(?)される事となって・・・事態は混乱の一途を辿ったり。
ちょいエロドタバタラブコメディの2巻です。

「転校生」ってご存知?

いえ、映画の話なんですけどね。随分と古い映画な訳ですけど、なかなか良くてですね、ラストシーンの・・・いや、ネタバレは止めますか。とにかく階段から落ちて中身が入れ替わるという展開の元はそこからですね。サブタイトルにわざわざ「転校生」の文字を入れている事から間違いないでしょう。
まあ、映画の転校生のラストは無性にムネキュン(古い)訳ですが、こちらの作品はなんか別の所がキュンキュンしますな。うーん、プチエロいからなんですが。

魂の入れ替わりをいい事にっ・・・!

当然着替えシーンなんかも出てくる訳ですが・・・。

さすがにショーツ一枚の少女は一人もいないが、至近距離のブルマーは想像以上の破壊力だった。
ぷるぷるした白い肉を丸く纏った太腿のつけ根に、ブルマーのゴムが食い込んでいるところも、ブルマーの黒い布が包むふっくらふわふわの股間も、少年の下半身に訴えかける魅力にあふれている。

——女の子の身体って、なんでこんなに気持ちがいいんだあぁっ!?

むーん・・・なんというか・・・空気に大量の女性ホルモンが含まれているようなこの描写は独特のものですね。
しかしエロティックなのに爽やかという味わいがあるのです。わかつきひかるという作者の経歴によるものなのかも知れませんが、不思議な感じですよ。

今回は

魂/滝沢僚・身体/如月ゆり絵が転校生の花村勇作に積極的に言い寄られて、かなりのピンチに陥ってしまったりします。

ひんやりとした少年の手が太腿の表面をなでさする。くすぐったいような気持ちよさが忍びあがってきて、やがて勇作の手は、ショーツの奥底へと到達した。
ねちゃついた音がたった。

・・・人のカラダで君はなんてピンチに陥っとるんだね!?

さらには

デビルベアは誘拐されて、魔力を抜かれたりして

「うーっ、力が……、力が抜ける……あかん。しっかりせなっ。妻よーっ、子よーっ。ワシは正気やでーっ」

・・・妻帯者の挙げ句、子持ちだったんかい・・・。
序盤では「グレてやる!宣言」とかしているし・・・なんて・・・馬鹿な・・・悪魔・・・。

追記

そうそう、昨日寝る前になんとなくこの作品の事を考えていたのだけど、作者の人にお願い。
このシリーズで、出来れば主人公カップルの愛あるセックスを書いて欲しいなあと思ったのです。
許される範囲の描写で、体だけではなくそれと一緒に繋がる心を描いて、さらには好きな相手とのセックスがどれだけ素晴らしいものかを表現するような感じのを。出来れば次の3巻辺りで。
・・・前から個人的に言っているとおり、ライトノベルには普通のセックス描写が少なすぎると思っている口なので、ここらで一つ、どうでしょう? この二人ならなんか読者も納得してくれると思うんだけどな〜。

追記の追記

なんでセックスについて言っているかというと「肉体関係」=「男女関係の終着駅」みたいに捉えられているライトノベルが多いからってのも理由にありますね。
男女の間にはそこからも長くて広い断絶を乗り越えなくてはいけない所があると思うし・・・少年少女向けにそういう部分を掘り下げたラブコメがあっても良いかな・・・って思っていたりして。

総合

やっぱり興味深さが先に来る星4つ。ストーリーだけなら星3つ。でも興味深さで+星1って感じかな〜。
本当に独特なんですよね。エッチなんですが、エッチに収まりきらない。過激なんですが、ただの過激じゃない。
なんといいますか「エッチ」と「スケベ」の違いみたいな感じ? ネットリとしている描写ながら、ラブラブでイチャイチャな幸せ波動が本全体から出ているという・・・本当に不思議な作品だなあ・・・。
読み終わった後「へぇっ、ご馳走さま〜」とか言いたくなる感じかなあ? でもその幸せのお裾分けをもらえる感じですね。不思議だわさ・・・なんだか分からないけど、微妙に女性にもおすすめのような気がする。

感想リンク

Alles ist im Wandel  鍵の壊れた部屋で見る夢  MOMENTS
巡回サイトさんでは意外と厳し目な感想が多いですね。確かに独特の新鮮味を感じなかった場合、私も星3つにしている訳だからな〜。