魔女の生徒会長(2)超越者ジュリエット

魔女の生徒会長2 超悦者ジュリエット (MF文庫 J あ 2-8)
魔女の生徒会長2 超悦者ジュリエット (MF文庫 J あ 2-8)日日日 鈴見 敦

メディアファクトリー 2008-02-21
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ストーリー:1巻と変えてない

ここは第三大日本帝国にある帝都世紀末学園。天才から最悪の連中までを広大な敷地に詰め込んだ、およそ「なんでもあり」と言える学院。
で、そこに一人の生徒会長がいた。名前を剣シロオ(つるぎしろお)といい、自称「魔女」の少女である。そして物語の語り部恋塚ミミクロ(こいつかみみくろ)という少年。幼き日にシロオが魔女になるための生け贄に捧げられ、生死の境を彷徨った結果、シロオに「死んだと思われ」、その存在を「シロオにだけ」認識されなくなった少年である。彼も生徒会関係者として学院で活動していた。
変な若者がこれでもかと詰め込まれた学院の中にある一つの掟——曰く、

『この学園では何をするのも自由だ。
ただし生徒会長には逆らうな!』

魔女の生徒会長と、学園の問題児達が巻き起こすトンデモアクションストーリーの2巻です・・・が。

うーん

2巻にして私の脳内には既にマンネリ感が漂ってしまいました。
他の日日日作品を読んでいるので、後の展開が読めてしまう・・・いや、ちょっと違うかな。同じような話と、同じような裏を持ったキャラクターの作りだったので、新しいものを読んでいる気がしなかったって事でしょうか。
どのキャラクターも裏の顔を持っていますが、その裏の作り方が他の作品と全く同じなんですよね。1巻だけは新シリーズという事で楽しめましたが、一通りメインが1巻で並んでしまった後は新鮮味が途端になくなります。「アンダカの怪造学」や「狂乱家族日誌」あたりと同じ展開をすると思えばまず間違いないですね。

ですが

良くも悪くも同じような展開をしてくれますので、他の日日日作品と全く同じような作品が楽しみたいのであれば読む価値ありです。そういう意味では安定した作品作りで楽しませてくれますね。
生徒会長がキレて、新しい敵が現れて、生徒会の面々がピンチに陥って、そして敵を精神的に上回ってやっつけるという展開です。つまりは少年漫画で良くある展開というヤツですね。
でも個人的にはそれ以上でも以下でもないですね。それはもちろん良さでもある訳ですが・・・私はこの2巻でもうお腹いっぱいです。次の話もどうせ同作者の他の作品のどこかで見たような展開をするに違いないし・・・。
でも考えようによっては本当に期待を裏切らない作家ですねえ、日日日って作家は。

総合

星4つから、いきなりの星2つ。
四天王みたいな存在が出てきたので、もうなんと言うかどうでも良くなってしまいました。まあ「魁!男塾」みたいなひたすらインフレの続く作品とかが楽しめるのであればいいのかもしれませんが・・・。
とにかく、悪役が悪役になるための「動機」という辺りが他の作品と全く同じなところが困りますね。・・・強く見えてその実は「トラウマ付きの逆ギレ」というパターンに流石に飽きました。
ちなみにイラストの鈴見敦氏は結構好みですね。色使いが大胆で見栄えが良く感じました。

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