もふもふっ 珠枝さま!
- 作者: 内山靖二郎,真田茸人
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2008/09
- メディア: 文庫
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ストーリー
主人公の稲村智宏と彼の家に住む(取り憑いた?)家神・珠枝の間に起こるなんかぽややんとした、お話が「神さまのおきにいり」というシリーズで綴られていました。そのシリーズがタイトルまで変えてリニューアルオープン! という作品です。
神さまやら幽霊やら妖怪変化やらがあちこちからもふもふもふと沸いてきて、もふもふに弱い珠枝がもふもふとする。そして智宏の同級生たちも色々とあって大変なもふもふです。
・・・全然説明になってませんね。でもまああれです、和風妖怪ファンタジーがもふもふになって帰ってきました。
こういう
すごーく露骨なテコ入れというのが丸わかりですね。こういうの個人的に好きじゃなかったりするんですが・・・でも楽しいんですわこの話。
別に特に大したことは相変わらず起きないんですね。タイトルが変わる前の話はそれなりにシリアスパートがあったんですが、タイトルが変わってシリアスパートが1/3位に減った感じです。
と言う訳で読み応えが無くなって・・・ないんですよこれが。なんなんですかねえ・・・この得体の知れない楽しさは。
なんだかこう・・・野球で言えば打順は7、8番あたりなんですけど、気にして見てると何気にいい仕事している感じの選手をなんとなく想像してしまいました。沢山の期待は人にされないけど、その分「当たった感」も大きい・・・そんなところでしょうか。
あれですよあれ、出来が良くないと思っていたテストの点が予想より微妙に良かったりすると妙に嬉しかったりしません? それと同じような作風ですね・・・ってどんな作風なのよ?
とにかく
本編はより一層もふもふ感が強まっていて、多少はラヴな感じも強まっていて、うんうん正統派なラブコメになって帰ってきたね〜という感じなんですが、それでもねぇ・・・平和なんですよ。
とにかく登場人物ががっついてないのね。主人公は結構色々な人(モノノケ含む)に好かれているのだけど、その誰一人として無茶な迫り方とかしないのよね。でもよく考えてみると普通はそうであって、女の子があっちこっちから寄ってきてウハウハ! なんて状況の方が非常事態なんであって、まあ地味な感じの距離感を保っているのです。
「笑いごとじゃないよ。珠枝のやつ、しつこくて、しつこくて」
「珠枝ちゃんの気持ちは分かるんだけどね。でも、学校くらいは我慢してくれないとな……私のホームグラウンドなんだから」
後半は小声でなにをいっているのかわからなかったが、瑞穂は拳を握って「うしっ、頑張れ、私」とかいって、気合いを入れるようなポーズをとっている。
こんな感じ。
距離感も平和な感じなら(領空侵犯とかが全然ない感じ?)、国民も善良、そんな感じの隣国が沢山あると言ったところでしょうか。