コピーフェイスとカウンターガール(2)
- 作者: 仮名堂アレ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/03/19
- メディア: コミック
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ストーリー
天体観測部という部活に平良良平は所属していた。
特になんと言うこともない地味な部活ではあるが、先日生真面目な後輩が入部したお陰で、不思議と活気のある部活になっている。後輩の名前は、早川早希。実はこの天体観測部の前の部長であった早川早苗の実の妹である。
早川早苗はその天衣無縫というかいい加減な性格で天体観測部を引っ張っていたのだが、卒業を機会に東京の大学へ進学。その後を引き継いで良平と早希は、シンプルかつ地道な天体活動を続けていたのだが・・・ある日、その良平の元に一通の手紙が届く。それは東京の大学に行った早苗からの招待の手紙であり、何やら大学で学園祭があるから、それに来ないかという内容のものだった。
あの迷惑を振りまくタイプの早苗の誘いと言うことで当然警戒する良平と早希だったが、大学の生活というものにも当然のように興味があったので、早苗の元を訪れることを決めたのだが・・・それが今回のトラブルの始まりだった。
という感じで始まる「変な作品」の2巻です
おお〜
手堅くまとめてきたというか、前作で感じた佳作感が綺麗に払拭されて良作感に見事にランクアップしています。
取り立てて大事件が起きる訳でもないのですが、それでも続きを読ませる気にさせるストーリー作りは明らかに1巻から比べるとレベルアップしていると感じる部分ですね。
前作と違って早苗がかなり大量に登場することになるので、その早苗を受け入れられるかどうかによって話の楽しさが変わるとは思いますが、私は結構平気でした。なんというかはた迷惑なキャラクターなんですけど、何故か憎めない感じとでも言いましょうか・・・。
ところで
今回はピンチの演出の仕方も良かったですね。
トラブルメイカーが口火を切って、コピーフェイス達が俄然やる気になって、カウンターガールが締めるところを締めて・・・と。いやはや、前作であれほど不気味だったコピーフェイスをこれ程頼もしいと感じるときが来るとは! いやあ、共通の敵がいるときにはコピーフェイス、本当に頼もしいですね。
しかも今回の悪役が実に良い塩梅の悪役なので、それがまたワサビみたいに物語を引き締めてくれています。うんうん、異能らしい異能と言えばコピーフェイス達位な話なのに、読ませる読ませる! そして読み終わって痛快! ときたら、やっぱり買って読むしか。
まあ実は
今回カウンターガールの方はちょっと活躍が地味なんですけどね。
その代わり姉の方が大爆発しているので、その変はまあこういうものか、という感じで納得できる範囲のような気がしますね。今回はカウンターガールの方は、どっちかというと・・・可愛らしさ担当? かな?
まあ前作から可愛らしかった彼女ですが、本作でもその辺りは実にジワジワと上手く表現されていて、いじらしいような、可愛らしいような、素直じゃないような素直なような、クールなようでいて情熱的なような・・・。いやほんと、居そうで居ない、ありふれていそうでありふれていない、なんとも言えない味のある少女として仕上がっていますね。