武林クロスロード(4)

武林クロスロード 4 (ガガガ文庫 ふ 1-4)
武林クロスロード 4 (ガガガ文庫 ふ 1-4) 深見真   Rebis

小学館 2009-05-20
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おすすめ平均 star
starとんでもない分かれ道

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この感想にはエロスやその他過激な表現が含まれます。未成年の鑑賞に関しては、周囲の大人、保護者の皆様のご配慮をお願い致します。

ふっ。今さら・・・。

ストーリー

14歳の娘・リョウカは武芸を修め「双天武王」と呼ばれる武闘家の頂点に立とうという決意をした。最終的な目標は母を助け出す事。
しかしリョウカとその母は「龍鳳双具である*1」「器解族である*2」であり、その優れた能力から時の権力者達から目の敵にされる存在であった。
現在リョウカの母は四肢を断たれ、数名の将軍達の持つ武具として扱われていたのだ。それを取り戻し、母を復活させるべくリョウカは時の朝廷と対立していくことになる・・・。
そんな彼女は偶然出会う事になった伝説の武侠シュンライに弟子入りする事になる。しかしシュンライから戦いの技を学び続けるに従って、武侠と呼ばれる人間について回る豪放磊落かつ過激極まりない性の世界・・・目眩く官能の待ち受ける世界が見えてくる。
血だるま肉だるまな感じのシリーズの4巻です。

相変わらずの

筋肉だるまっぷりで怪獣みたいに見える何者かの姿(女性ではあるらしいけれども・・・)と、童顔眼鏡巨乳であるリョウカの表紙で大抵の人はどん引きという感じの本シリーズですが、いい加減慣れますかね。というか慣れさせられましたかね。
これ表紙買いした人はただ者ではないとは思いますけれど、本編の方も負けず劣らずこんな塩梅なのでもうある意味で全く期待を裏切らない感じはひしひしとします。人間を潰したりぶった切ったりはね飛ばしたりするかたわら、あっちでニュルニュルこっちでズボズボとヤッたりヤられたりしているシリーズです。うん、いつものクオリティ。

今回の筋の方は

一通り南の方が安定したので、遂にリョウカが本来の目的である大陸最強を表す<双天武王>になるべく大会にエントリーするというのが基本的な流れなんですが、一応国から追われる身となっているリョウカ達ですから、上手いこと大会に参加するためのお使いクエストなども挟んでおりまして。
で、そのお使いクエスト完了後にもう一つ大きな流れがあったりするという感じで、ちょっと話を急いだ感じがあるかな? という所です。というよりは前半と後半で結構違うお話しになっています。
お使いクエストあたりでリョウカの成長著しさを上手いこと表現してくれています。まともな人間相手には全く遅れをとらないという所まで強くなっていますね。

で、意外なところと言えば

今回は比較的エロが薄めかな? と感じたところですが。
・・・いや、最近エロマンガの感想なんかしばしば書いているもんだから私の感性が麻痺しているという可能性もなきにしはあらずという気もしますが、やっぱり4巻にして慣れるというか、そういう所はどうしてもありますね。いや、本編のほうではやっぱり、

「いくぜ、全部飲めよ」
「ふぁあい……」

とか、

「ああっ、こんな、すご、すごいッ――! 死ぬぅ……! 死んじゃう!」
「ああん、それを私にも……」

なんて事にはなっているんですけどね。うーむ、相変わらずのクオリティというか・・・。

総合

星3つかなあ・・・。ストーリーに2つ、エロに1つと言う感じで、エロが薄めに感じたので星一つ減ってます。
この4巻は「クバンカサ」という敵を向かえたことによって、一つの「第一部完」という流れになっておりまして、ラストの方ではシュンライから訳あって独り立ちすることになったリョウカの姿が描かれることになります。時間の方も一度に年を数える月日を飛び越えることになります。
続きが出るかどうかは売れ行き次第という感じみたいですが、どうなんでしょうねこのシリーズ。売れているのかいないのか、ある意味で作品からだと全く予想が付かないシリーズではありますな。さて、5巻が出るのかでないのか、ここが武林の分かれ道?

感想リンク

*1:つまりいわゆるフタナリ

*2:四肢を任意でばらす事が出来、その四肢がそのまま優れた武器になる一族。