キャノン先生トばしすぎ

キャノン先生トばしすぎ (OKS COMIX)
キャノン先生トばしすぎ (OKS COMIX)ゴージャス宝田

オークス 2008-01
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もの凄く「いまさら?」感があるのですが、ついつい感想を書いてしまったので!

ストーリー

公共料金の支払いにも苦労している売れない30男のロリコンエロマンガ家・ルンペン貧太
彼が原稿料の前倒し払いを願い出るために編集部を訪れていたときの事。偶然にも彼の敬愛する天才売れっ子エロマンガ家である「大砲キャノン」先生がいるという話を聞いて、居ても立ってもいられなくなった貧太は、せめて自分が所有するキャノン先生の一冊にサインだけでももらおうと、半ばムリヤリに先生のいるところへ駆けつける。
いた。確かにキャノン先生はいた。しかし、その実態は○学生で間違いないという可憐で幼い少女だったのだ!
事実に愕然とする貧太だったが、丁度キャノン先生はアシスタントを募集しているところだったという。しかも何故か貧太に会った途端、「アシスタントはこの人がいいです」と指命が入ったのだった。
いていいはずのない○学生のエロマンガ家・・・という訳で、キャノン先生の正体に関する秘密絶対厳守、キャノン先生の命令には絶対服従という条件付きでアシスタントをすることになった貧太だったのだが、彼を待ち受ける運命というか状況は、想像を絶する展開を見せていき・・・?
という、今や半ば伝説化しているのではなかろうかというゴージャス宝田氏の一冊です。

明らかにロリコンでして

個人的には実用性皆無というかなんというか・・・という一冊なのですが、これが捨てられないんですわ。

  • ストーリー:ぶっ飛んでいながらも素晴らしい
  • キャラクター:かっ飛びすぎているのに素晴らしい
  • エロ:ロリーな人ならジャストミート!

というエロマンガで通常揃うことのない三拍子が間違って揃ってしまっているという空前絶後の一冊と言えるのではないでしょうか。
私この本を読んだときというか読み終わったとき、チンコ握ろうと思う前にペン握ろうかと思いましたからね! それだけ熱いのです。何が熱いのかといえばもう何もかも熱いのです。

まず

問題のキャノン先生ですが・・・極めつけにアレです。
えーなんと言いますか適切な形容詞が見つからないほどにアレです。見つからないので本文からキャノン先生の行動を抜粋してなんとか説明したいと思います。頑張ります。

「オチンポ見ていいですか?」(キャノン)
「!?」「何……? 何を……」(貧太)
「し……写真や……動画はあるのっ……でもナマで見た事はないのっ お願いっ ねっ」(キャノン)

という展開から・・・。

「お……おぉ おっ おしゃぶりさせる気ですか?」(キャノン)
「えっ!?」(貧太)
「け……け……経験は無い……ケド ち……知識は……凄くあるんです……わた……私っ
ハズ……恥ずかしくてこ……こっ怖いケド でも……でもっ
め……め……命令されたらきっと……
じ……上手に お……しゃぶりする……カモッ
し……しますか? 命令……」

という超展開。
性に対してのとことんまでぶっちぎったキャノン先生の好奇心は留まることを知らず! アレもしたい、コレもしたいといううなぎ登りの勢いでどこまでも加速するのです! 流石は超売れっ子漫画家なのか!? いやただ単にキャノン先生がトばしすぎなのか!? 物語の序盤から読者の一歩先行くキャラメイキングで、グイグイと作品に引きずり込みます。

対して

貧太の方と言えば・・・序盤から一方的にやられっぱなしと言う感じですね。
物理的な意味ではなく精神的な意味でキャノン先生に完全に一歩先に行かれてしまっていますから、とにかく色々な意味で貧太にとっては勉強になることばかりです(キャノン先生○学生ですけど)。

「これはもう間違いなく後悔するでしょう
制服のクリーニングも校内で行ってますから
……最悪両親や学校に本日のプレイがバレる可能性も……
その時のコトを考えただけで……
涙やおもらしまであふれてきます♡

しかしそれでこそのブッかけっ
後でどうにかなるモノにブッかけても意味はありませんっ
晴れ着っウェディングドレスっ妹の部屋から盗ってきたスク水っ級友のブルマー
『どうしよう大変な事をしてしまった』
その取り返しのつかなさがブッかけでは!?」(キャノン)
「なるほど勉強になりますっ」(貧太)

・・・ブッかけの価値について○学生に教えられる30男という構成にもなにやら奇妙なおかしみを感じますが、なんというか私も勉強になりました・・・。あー、そー、そーいうことなのね・・・という奇妙な敗北感にも似た何かがココロの中から湧き上がってきたのを覚えています。

とにかく

キャノン先生のトばしっぷりが凄いだけで十分に楽しめる本作なのですが、それだけの作品では無いところがまた凄いです。
貧太はキャノン先生の創作にかける情熱に触れるうちに自らの創作活動を根本から見直していくことになりますし、キャノン先生キャノン先生で自分の性癖や「いやらしいことはいけないことなのか」といった人の根本に関わる悩みを解決していくことになります。
なんというか・・・その展開が本当に熱いんですよね・・・エロとロリコンと創作の神が同時に降りてきてしまったような展開もさることながら、圧倒的なまでに書き込まれたその紙面にも感じ入るところがあります。

ただ・・・

エロマンガの実用性としてどうなのかは正直・・・私には分かりません。何しろ私、この本未使用ですから
ロリの魅力全開で突っ走っている本作、真性ロリコンの性癖をこれっぽっちも(多分)持っていない私には評価できないのです。しかし! 逆に言えばそのテのアレな趣味を持っている大きなお友達には三種の神器が揃ってしまって、ついでに盆と正月が一緒に来たようなあり得ない作品なのではないでしょうか。
しかもその上この作品・・・純愛が根っこにあるんですぜ・・・いやはや、もう何も言うべき事はありませんなあ・・・。

総合

圧倒されて星5つ。
エロい・・・かどうかはもうこの際問題にはしていなくて、もうマンガとして面白いというかなんというか。
こんなもんまともに評価しろと言うのが何か間違っているのであって、こういう作品に出会ってしまったらとりあえず買っておいたらいいんじゃないかと思ったりするのです。とりあえず何かが降臨しているのは間違いありません。
たかがエロマンガ・・・されどエロマンガ! それを再認識させてくれる問題作であるというか、いやそんなことを考えずに使い倒してやればいいような気もするし・・・なんともはや・・・ゴージャス宝田氏はなんて作品を生み出してくれちゃったんでしょうかねえ・・・。
とにかくキャノン先生トばしすぎ

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